「老ねる」ってなんと読む?「ろうねる」「おねる」じゃありません!お酒がマズくなります!
本日8月24日は『愛酒の日』です。日本酒を愛したことで有名な詩人・故・若山牧水の誕生日にちなんで制定された記念日です。
日本酒といえば、昨今、世界中からおいしさが注目されているようです。和食ブームに牽引されている、という側面もありますが、フレンチとの相性の良さでも知られており、フレンチの巨匠・故・ジョエル・ロブション氏は、日本酒に惚れ込んでおられた、と聞きます。
アメリカやカナダ、ノルウェーなどにも、清酒の蔵元が誕生しているようです。
※財務省が「日本酒とは、(日本)国産米と(日本)国内の水を使って、国内で造った酒」と定義しており、海外で作られた場合は「清酒」と呼びます。
本日は『愛酒の日』にちなんで、まずは日本酒にまつわる難読漢字と参りましょう。
【問題1】「老ねる」ってなんと読む?
「老ねる」という、日本酒関連用語の読み方をお答えください。
ヒント:「日本酒が劣化して味が落ちること」を意味する言葉です。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 老(ひ)ねる です。
よいお酒ほど、繊細な味わいが命です。高級酒でも管理が悪いと、劣化しておいしさが損なわれてしまいますよね?気温の高い夏場は特にお気をつけください。
高級酒といえば、日本酒には「純米酒」「本醸造酒」「吟醸酒」など、さまざまな種類がありますね?意味はご存知でしょうか?以下、簡単にまとめてみました。
・純米酒…原料に、米・米麹・水のみを使用した日本酒。
・本醸造酒…原料に、米・米麹・醸造アルコール・水を使用した日本酒。
・吟醸酒…原料米の精米歩合が60%以下(40%以上削った)で、吟醸づくり(低温で長時間発酵)の日本酒。
・大吟醸酒…原料米の精米歩合が50%以下(50%以上削った)で、吟醸づくり(低温で長時間発酵)の日本酒。
精米することを「磨く」と言いますが、一般に日本酒は原料米を「磨く」ほどに「華やかで軽い風味」になる、と言われており、精米歩合の高いお酒ほど高級酒、ということになります。
「吟醸酒」とだけ書かれているものは「純米酒」とは限りません。吟醸造りの本醸造酒もたくさんあります。
味覚や好みは人それぞれですので、どの作り方のお酒をおいしく感じるか?もそれぞれですが、日本酒に詳しくない方が「最高級の日本酒をお使い物にしたい」時などは「純米大吟醸酒」を選べば無難です。「老(ひ)ねる」ことのないよう、高級酒はクール便でお送りすれば安心です(笑)。
さて、2問目は「老」という字つながりの、興味深い難読漢字クイズです。
【問題2】「老成る」ってなんと読む?
「老成る」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「年齢のわりに大人びている」という意味を持つ言葉です。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 老成(ませ)る です。
大人のような言葉遣いのお子さんを「おませさん」などと言いますよね?あの「老成(ませ)る」です。
「老成(ませ)ている」というと、「生意気である」などのネガティブなニュアンスで使われることもありますが、
「老成(ろうせい)」という熟語が「年をとり経験を積んで熟達している」という意味を持つように、
「老成(ませ)る」も本来は「成長が早い」と感心する表現です。
「老」という漢字には「年をとる」という意味のほか、
「年齢を重ねて徳が高い」という意味(例:老公/長老など)や、
「経験を積む」という意味(例:老練など)もあるのです。
女性は美容上「老い」を気にする向きもありますが、「経験を重ねた美」が若い頃より美しく見える、素敵な方もたくさんいらっしゃいますよね?
「老(ひ)ね」ないように、自分を磨きながら、美しく年齢を重ねて参りたいですね。
本日は『愛酒の日』にちなんで、日本酒関連のトリビアと、
・老(ひ)ねる
・老成(ませ)る
という難読漢字をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱