「花色」「納戸色」ってどんな色?日本の伝統色の意外な表現にびっくり!
本日9月10日は、『カラーテレビ放送記念日』です。
1960(昭和35)年の本日、日本初のカラーテレビの本放送が始まりました。1960年代でのカラーテレビの放送は、世界的に見てもアメリカに次ぐ世界二番目の早期実施でした。
放送開始当時はカラーテレビが大変高価だったためにあまり普及しなかったものの、
1964(昭和39)年開催の東京オリンピックに向け、各メーカーがカラーテレビの販売に注力したため、その段で大きく普及促進したそうです。
さて、本日は「色」に関係した日本語クイズです。
【問題1】「浅葱」ってなんと読む?
「浅葱」という日本語の「あさつき(ネギの一種)」以外の読み方をお答えください。
ヒント:「緑がかった薄い藍色」を意味します。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 浅葱(あさぎ) です。
「葱の葉の色」から来ている「浅葱(あさぎ)」ですが、なぜか「浅黄(あさぎ)」と表記しても「浅葱=緑がかった薄い藍色」を示すのです。「浅黄」という表記が「浅葱(あさぎ)」という表現の後に代替的に使用されたからで、そのくらい「浅葱」という色は昔の日本で身近な色だった、という事です。
着物の裏地によく使われた色であることから「浅葱裏(あさぎうら)=その色の裏地をつけた着物」という言葉もあります。
江戸時代、着道楽で最先端のファッショニスタであればまず使わないような「普及しきった着物の裏地の色」というイメージがあったことから、遊里では「浅葱裏(あさぎうら)=田舎から出てきたやぼったい武士」というあざけりの表現であった、と言います。意地悪な言葉ではありますが、日本文化と「色」の密接な関係が興味深いですね。
…2問目も、日本の伝統色と、それを表現する言葉の面白さに着目します。
【問題2】「納戸色」ってどんな色?
次にあげる色はどんな色を示しているか、それぞれ画像の中から選んでください。
1:納戸色(なんどいろ)
2:花色(はないろ)
3:二藍(ふたあい)
4:人色(ひといろ)
5:照柿(てりがき)
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:納戸色(なんどいろ)がE、2:花色(はないろ)がD、3:二藍(ふたあい)がA、4:人色(ひといろ)がB、5:照柿(てりがき)がC です。
それぞれの色の表現や、色彩との組み合わせが面白いですよね。
「花色」というと現代では華やかな暖色を思い浮かべそうですが、日本の伝統色では寒色なのです。
本日は『カラーテレビ放送記念日』にちなんで、日本の伝統色
・浅葱(あさぎ 浅黄)
・納戸色(なんどいろ)
・花色(はないろ)
・二藍(ふたあい)
・人色(ひといろ)
・照柿(てりがき)
をピックアップし、おさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱