「伊達女」ってどんな女性?「伊達」ってそもそもどんな言葉?
本日9月17日は『イタリア料理の日』です。
一般社団法人イタリア料理協会が2011年から施行している記念日で、イタリア語で「料理」を「cucina(クチーナ)」というところから「9(ク)17(チーナ)」の語呂合わせでこの日に決めたそう。今夜のメニューはイタリアンでいかがでしょうか?
本日は「イタリア」を表す漢字「伊」の入った言葉をクイズにしてみました。
【問題1】「木乃伊」ってなんと読む?
「木乃伊」という表記の読み方をお答えください。
ヒント1:エジプトのものが有名です。
ヒント2:「人間や動物の死体が腐敗せずに原型に近い状態を保っているもの」という意味を持つ言葉です。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 木乃伊(ミイラ) です。
この字で「木乃伊(ミイラ)」と読むのは意外かもしれませんが、多くのデジタルツールで「みいら」を変換すると「木乃伊」の字が出てくるほど、ポピュラーな表記です。
なぜこの字が使われているかとと言うと、14世紀後半、中国南部の陶宗儀(とうそうぎ)という人が書いた『輟耕録』(てっこうろく)という本に「外国のミイラというもの」について書かれた際の当て字が発端だと言われています。
その時代の表記が現代日本のデジタルツールで変換できるほど定着している、と考えると、面白いですね。
さて、2問目も「伊」の入った言葉ですよ。
【問題2】「伊達女」ってどういう女性?
「伊達女(だておんな)」とは、どういう意味の言葉でしょうか?以下の選択肢の中から選んでください。
1:格好良く粋な女性
2:変装した女性
3:女装した男性
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:格好良く粋な女性 です。
「伊達男(だておとこ)」といえば「人目をひく、しゃれた身なりの男性。または侠気のある男性。」という意味で、一般的にも理解されやすい言葉ですが、
「伊達女(だておんな)」という表現も存在し、意味は「格好の良さで人目をひく、粋な女性」になります。
では「伊達(だて)」という言葉に、なぜ「格好いい」「粋」「しゃれた」というような意味があるのでしょうか?
「伊達(だて)」の語源は「忠義立て」などに使う接尾語「立て」であり、
「ことさらそのそのように見せる」という意味の言葉が変遷したもの、と言われています。
「立て」が名詞や形容動詞として独立したことで意味が強調され「パフォーマンス的に派手にそのように見せる」というような意味合いになり、
さらに「伊達」の字が使われるのは「伊達政宗の家臣が華美な服装で人目をひいたこと」と合わさったから、という説が有力です。
複合的要素から「伊達(だて)=格好よくしゃれていることで人目をひく」という意味になったようです。
視力矯正の機能を持たないファッション用の眼鏡を「伊達眼鏡」と表現しますが、これは「変装用眼鏡」という意味ではなく「おしゃれ用眼鏡」という意味なのです。「伊達」という言葉の語源には「それらしく見せる」という意味がありますが、「伊達=格好よくしゃれていることで人目をひく」であり、「変装」という意味はありません。
本日は『イタリア料理の日』にちなんで、「伊」のつく言葉
・木乃伊(ミイラ)
の読み方と、
・伊達女(だておんな)
・伊達(だて)
の意味をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱