イタリアやアメリカ、中国など、海外の粋人たちの間で盆栽がブームである。一方で、日本国内に目を向け盆栽を発信するのが、トラッドマンズボンサイだ。趣味人の世界に留まらず、セレクトショップなどの新しい空間に盆栽を展示し、シンプルだが奥深い魅力を次世代に提案する。

趣のあるインテリアに!

シンプルで奥深い盆栽の世界

同じ盆栽でも、見せる場を変えると違った見え方になる、という小島さんの考えから、「伝統は革新の連続」という言葉を導き出す。つまり、伝統を受け継ぎながらも、どこかのタイミングで斬新なアクションを起こす、ということのようだ。たとえば、この「五葉松」は、伝統の継承。
同じ盆栽でも、見せる場を変えると違った見え方になる、という小島さんの考えから、「伝統は革新の連続」という言葉を導き出す。つまり、伝統を受け継ぎながらも、どこかのタイミングで斬新なアクションを起こす、ということのようだ。たとえば、この「五葉松」は、伝統の継承。¥400,000(松葉屋〈トラッドマンズボンサイ〉)税抜、参考商品

盆栽師の小島鉄平さんがトラッドマンズボンサイの代表。アパレルのバイヤーを経て、この道に入ったことから、盆栽をファッションになぞらえるのがうまい。「盆栽は、古着のように受け継ぐもので、完成はない」と。

「五葉松」とは、ひとつの小さい枝に、5つの葉が生えだすことに由来する。美しい盆栽のセオリーは、鉢の上に庭をつくるイメージで、不等辺三角形の葉の塊をいくつも剪定し、離れて見たとき、松の形全体が見事な不等辺三角形を形成していること。
「五葉松」とは、ひとつの小さい枝に、5つの葉が生えだすことに由来する。美しい盆栽のセオリーは、鉢の上に庭をつくるイメージで、不等辺三角形の葉の塊をいくつも剪定し、離れて見たとき、松の形全体が見事な不等辺三角形を形成していること。
力強く立ち上がった太い幹。ここに長年育まれた樹齢が表れる。¥400,000(松葉屋〈トラッドマンズボンサイ〉)
力強く立ち上がった太い幹。ここに長年育まれた樹齢が表れる。

師匠からみっちりと見立てや技術を学び、今、中心に手がけている盆栽が「松柏(しょうはく)」。「松柏」とは、松やヒノキの常緑針葉樹の総称。樹齢を重ねた古木が多い、盆栽の王道だ。この樹齢約80年の「五葉松」をリーバイスの『501』と小島さんはたとえる。

トラッドマンズボンサイは、古くて新しい盆栽の未来を追求する。

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名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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PHOTO :
小池紀行、池田 敦(パイルドライバー/静物)
EDIT :
矢部克已(UFFIZI MEDIA)