「掌」って「てのひら」以外に、一文字でなんと読む?今日知って欲しい日本語です!
本日9月23日は、国際デーの一つ『手話言語の国際デー(International Day of Sign Languages)』です。
2017年12月の国連総会で決議され、2018年から施行された新しめの記念日ですが、ご存知でしたか?手話言語についての意識向上を呼び掛ける日で、世界中で手話学習を促進するイベントなどが行われています。皆様もぜひ、手話について調べてみてくださいね。
さて、本日は「手」に関係する難読漢字クイズを出題します。
1問目のクイズと参りましょう。
【問題1】「手繰る」ってなんと読む?
「手繰る」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「手元に引き寄せる」「順を追いたどってたしかめる」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「連休初日は痛飲してしまって。記憶の糸を手繰ろうとしても、思い出せないの。」
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 手繰(たぐ)る です。
「手向(たむ)け」「手折(たお)る」など、「手」を「た」と読む日本語は複数ありますが、「手=て」という認識が邪魔をして、意外と思いつかなかった…という方もいらっしゃるのでは?
さて、これをふまえて2問目に参ります。
【問題2】「掌」って「てのひら」以外になんと読む?
「掌」という漢字の、1文字で日本語として成立する「てのひら」以外の読み方をお答えください。
ヒント:一問目の正解のように「手」を「た」と表現した、「手のひら」を意味する言葉です。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 掌(たなごころ) です。
「手(た)の心」という意味です。
と同時に、「掌(たなごころ)」は物理的な体の部位としての掌(てのひら)を指す日本語でもありますが、この漢字を使用した熟語や慣用句には、興味深い特徴を持つものが複数あります。
たとえば「掌握(しょうあく)」は、「手の中に握り持つこと。転じて、ものごとを自分の意のままに動かすこと」だったり、
「掌中(しょうちゅう)の珠(たま)」は「握りしめた宝玉のごとく、その人にとって格別に大事なものや、最愛のもの」を意味したり。
こうした日本語表現から、掌(てのひら/たなごころ)という部位は、人間の「心」を宿す、特別に表情豊かな部位である、という先人たちの認識が伝わってきます。
「手話言語」は、時に音声言語と同等以上に、豊かに心を込めて語れる手法なのかもしれません。
本日は『手話言語の国際デー』にちなんで、
・手繰(たぐ)る
・掌(たなごころ)
という難読漢字をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱