「細菌叢」ってなんと読む?あなたの身体の中にもありますよ!
本日9月26日は『大腸を考える日』という記念日に制定されています。
最近、腸の状態が健康維持に大きく関わっている、という意識が高まり「腸活(ちょうかつ)」や「腸内フローラ」などの言葉が注目されていますね。「腸活」は「腸の状態を良くするために具体的に何かすること」と、直感的に理解できますが、「腸内フローラ」とは何でしょうか?「フローラ」ってことは「花」と関係があるのでしょうか?…まさか!
いえいえ、まさかではないのです。「腸内フローラ」の「フローラ」は「お花畑」のこと。腸の中を顕微鏡で覗くと、腸内に生息し、体の健康にも大きく関わっている1000種1000兆以上の細菌たちが、まるで群生する植物のように見えることから「フローラ(英語のflora=お花畑)」と言うのだそうです。
「フローラ」の語源となったのは「お花畑(のように見える)」ですが、イメージの良さでポピュラーになったこの外来語には、実は別の和訳が存在します。
…というところで、本日1問目のクイズです。
【問題1】「細菌叢」ってなんと読む?
「細菌叢」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「腸内フローラ」の「フローラ」の、医学的な意味での和訳です。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 細菌叢(さいきんそう) です。
「腸内フローラ」は「腸内細菌叢」と同義語になります。
「叢」という字は画数が多く「難しくてあまり縁のない漢字」に思える方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、よく聞くことわざにも使用されている字なのですよ!
…というところで、本日2問目のクイズです。
【問題2】「叢雲」って何と読む?
「叢雲」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「むらがり集まった雲」という意味の日本語です。
<使用例>
「せっかくの満月なのに、叢雲がかかってしまったわね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 叢雲(むらくも) です。
「月に叢雲(むらくも) 花に風」ということわざ、耳にしたことがおありでしょう。例文のように、せっかくの美しい月を叢雲が隠してしまったり、美しい花を風が散らしたりするように「良い事、楽しいことには邪魔が入りやすい。世の中はままならない。」という意味のことわざです。
「細菌叢(さいきんそう)」の「叢(そう)」は音読み、
「叢雲(むらくも)」の「むら」は訓読みの「叢(くさむら)」「叢(むら)がる」から来る読み仮名です。
「細菌叢(さいきんそう)」と聞くと、「叢(そう)」はすごく難しい言葉のように思えますが、
実は「叢(くさむら)」という字を音読みしただけで、「腸内フローラ(お花畑)」と発想はまったく同じなのです。しかし、響きや表記で、ずいぶんイメージが変わりますね!
「腸内フローラ」には大きくわけて、通称「善玉菌」「悪玉菌」「日和見(ひよりみ)菌」がおり、
「日和見菌」は「善玉菌と悪玉菌のうち、その時、優勢なほう」の味方をしてしまうのだとか。善玉菌を増やすことは、健康維持にとても大切なのですね。
本日は『大腸を考える日』にちなんで、
・腸内フローラ
という言葉の成り立ち・意味と、
・細菌叢(さいきんそう)
・叢雲(むらくも)
・叢(くさむら)
・叢(むら)がる
などの漢字の読みをおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『腸内フローラをもっと知ろう』(ビオフェルミン製薬株式会社)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱