スタイリスト・犬走比佐乃さんが手掛ける、ドラマ『SUITS/スーツ』の幸村チカのキャリアファッションが、マンネリになりがちな仕事スタイルを一新してくれると、働く女性たちの間で一大ブームに。街中では、幸村チカファッションに身を包む女性の姿を見かけるようになりました。
雑誌『Precious』11月号では、幸村チカを演じる女優・鈴木保奈美さんをモデルに、『SUITS/スーツ』な女のコートの着こなしを特集。オンとオフの計10コーディネートを、犬走さんにご提案いただきました。
2着目は、オンにぴったりのMila Schön(ミラ・ショーン)のダブルフェイスのコートです。雑誌『Precious』11月号P118 で鈴木保奈美さんが着用されたコートの魅力を、webでは紐解いていきます。
出張からショッピングまで大活躍する「ミラ・ショーンの新作コート」
トレンチコートを表現したという、ミラ・ショーンの2020年秋冬の新作コート。ベージュとホワイトの上品コントラストが、マニッシュでありながら女性らしさを感じさせる逸品です。春や秋に重宝するトレンチコートと同様、オフィシャルな会合から旅行や週末のショッピングまで、幅広いシーンで活躍しそうです。
「トレンチコート感覚で、軽い感じで羽織れるのが良いですね。襟元が白で顔色を明るく見せてくれる効果も。シワがあまり気にならない素材なので、出張のお供にも良いと思います」(犬走さん)
ミラ・ショーンのアイコンともいえるダブルフェイス素材
素材は、タスマニア島で飼育された子羊のウールを使用。タスマニアウールは農薬を少なくするなど、環境に配慮したものづくりで知られています。また、ウール原料であるラムウールの中でも毛質が細いものだけを厳選しているので、型くずれしにくく、驚くほど柔らかで滑らかな風合いです。
2枚の生地を縫い合わせたダブルフェイスを1965年に世界で初めて発表したのは、ミラ・ショーンであることをご存知でしょうか? 「1枚の生地では裏地がフェミニンではない」と考えたメゾンの創設者マダム ミラ・ショーンが、老舗テキスタイルメーカーと共に開発したのがダブルフェイスの始まりなのです。
ダブルフェイスはミラ・ショーンのアイコンであり続け、今回のコートもウールをしっかりと織り上げたダブルフェイス。温かいのはもちろん、縫い代のごろつきや裏地の厚みがないため、すっきりとした仕立てになっています。
機能的なディテールデザイン
さらに、インナーの滑りを良くするよう、肩から背中にかけて裏地が配されています。この一工夫でコートの着脱がぐっとスムーズに! 小さなことかもしれませんが、取引先の会社を訪問するときなど、ビジネスシーンでのコートの着脱は意外に多いもの。
「寒いので、どうぞここでコートを」と、室内でコートを着るよう勧められることもありますよね? その際にスマートな立ち居振る舞いをするためも、キャリア女性なら見逃せないポイントです!
好感度UP!柔らかなカラーでまとめてフェミニンな印象へ
犬走さんが今回提案したのは、優しく柔らかなベージュのタートルニットとスカート、茶色のロングブーツでまとめたフェミニンな着こなし。ビジネスでの出張にそのまま真似できそうな、好感度が非常に高いコーディネートです!
そのほか、あえて薄地の女性らしいワンピース合わせるのも素敵です。パンツ派は、薄手のタートルニット+ゆったりめのパンツ、あるいはカジュアルにしたいときはローゲージニット+デニムパンツの組み合わせもマッチします。
ダークカラーになりがちな秋冬のコーディネートを、パッと明るくしてくれる今回のコート。まとうと、コートに宿る女性らしさやエレガンスが、しぐさにまで影響するかのよう。ぜひ、実際に羽織ってその実力を確かめてみてください!
vol.3では、DIOR(ディオール)のキャメルのコートをクローズアップします。そちらもお楽しみに!
※掲載した商品はすべて税抜き価格です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 『Precious11月号』小学館、2020年
- PHOTO :
- 小林美菜子
- STYLIST :
- 犬走比佐乃
- WRITING :
- 高橋京子
- EDIT :
- 石原あや乃