「凹凸」は「おうとつ」、では「凸凹」はなんと読む?
本日10月2日は、世界で初めて望遠鏡が発明された『望遠鏡の日』です。
1608年のこの日、オランダの眼鏡技師ハンス・リッペルハイが、世界初の「望遠鏡」の特許を、オランダ国会に申請しました。しかし、凹レンズと凸レンズを組み合わせた、とても単純な構造だったため「誰にでも作れそう」だという理由で、特許は受理されなかったそうです。
というところで、本日1問目のクイズです。
【問題1】「凹凸」は「おうとつ」、では「凸凹」は?
「凹凸」は「おうとつ」、では漢字の並び順を逆にした「凸凹」という日本語は、なんと読むでしょうか?
ヒント:「物の表面に高低があるさま/不揃いで一様でないさま」などの意味を持つ言葉です。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 凸凹(でこぼこ) です。
実は「凸(でこ)」という読みはありますが、
「凹」は一文字では「ぼこ」とは読まず、
「凸凹(でこぼこ)」と読む時だけの「熟字訓(熟語になった状態でのみ使用される読み仮名)」なのです。
さて、リッペルハイの望遠鏡は凹レンズと凸レンズを重ねた、あまりに単純な構造だったため、特許受理に至らなかったわけですが、
「オランダで望遠鏡なるものが発明された」という噂がヨーロッパに広まりますと、
翌年の1609年、イタリアのガリレオ・ガリレイが自作望遠鏡で天体観測を始めます。
そこで、月の表面は凸凹(でこぼこ)である、ということが発見されるのです。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「凹む」って「へこむ」以外になんと読む?
「凹む」の「へこむ」以外の読み方をお答えください。
ヒント:「落ち込んで、周囲よりも低くなる」という意味の言葉です。
<使用例>
「昨夜、天体観測に熱中してしまったせいか、今日は目が凹むわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 凹(くぼ)む です。
「窪(くぼ)む」という表記もありますが、「凹(くぼ)む」は字の形がダイレクトすぎて、面白いですね。
さて、望遠鏡の特許申請が受理されなかったリッペルハイ、その時は気分が落ち凹(くぼ)んだと思いますが、
彼の発明(アイデア?)は、特許を取得できなかったからこそ、ガリレオやケプラーなどの手で迅速に応用され、いち早く科学の発展に貢献できたのかもしれません。
本日は『望遠鏡の日』にちなんで
・凸凹(でこぼこ)
・凹(くぼ)む
などの読み仮名をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『天文教育(2019年1月号)』一般社団法人日本天文教育普及研究会
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱