「楓(かえで)」の語源が、まさかのアレ!?万葉集にも載ってます!
本日10月5日は、カナダでは『メープルの日』です。カナダ産の良質なメープルシロップ、日々の食卓でお世話になっている方も多いでしょう。
メープルは「サトウカエデ」の木です。楓(かえで)といえば、日本でも紅葉狩りが楽しみですが、カナダでもメープルが赤く色づきはじめるのが10月初め頃、ということで、本日が『メープルの日』になったのだそう。カナダの人々も紅葉の美しさを、楽しみにしているのですね!
というところで、本日1問目のクイズです。
【問題1】「楓(かえで)」の語源って?
「楓(かえで)」という日本語の語源として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:(衣服を)着替える人
2:(色を)変える手
3:蛙(かえる)の手
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 3:カエルの手 です。
嘘でしょ!?と言いたくなりますよね?しかし、「楓(かえで)」の語源は、まぎれもなく「蛙の手」なのです。
『万葉集』にこんな和歌が載っています。
~ 吾がやどに 黄葉(もみ)つ蝦手(かえるて) 見るごとに
(いも)をかけつつ恋ひぬ日はなし ~
大伴田村大嬢(おおとものたむらのおおいらつめ)
異母妹に贈った歌で、「庭先で紅葉(こうよう)した楓(かえで)を見るたびに、あなたのことを思い、恋しく思わない日はありません」という内容です。
注目すべきは「黄葉(もみ)つ蝦手(かえるて)」というところ。
「黄葉つ」は「紅葉する」、「蝦手(かえるて)」は「楓(かえで)」のことなのです。(「蝦」は「蝦蟇(がま)=蛙(かえる)」を指します。)
楓(かえで)の葉の形は、現代ではよく「赤ちゃんの手のよう」などとたとえられますが、
昔の日本人は「蛙の手のよう」と思っていたようで、そのイメージのまま「蝦手(かえるて)」と呼んでいたのです。それがしだいに短縮され、現在の「楓(かえで)」に転化した、というわけです。
…ちょっと衝撃的なトリビアでした。
さて、2問目です。メープルといえばメープルシロップ=樹液、ということで「樹」の難読クイズです。
【問題2】「樹てる」ってなんと読む?
「樹てる」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「木を植える」「新しく打ちたてる。樹立する。」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「新プロジェクトの運営にあたり、こちらのスローガンを樹てる事にいたしました!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 樹(た)てる です。
なるほど、この字で「樹(た)てる」と読むのは、知ると納得!ですね。
本日はカナダの『メープルの日』にちなんで
・楓(かえで)
の語源と、
・樹(た)てる
という難読漢字をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱