「更湯」ってなんと読む?「更」という字の意味を見直せる言葉です!

本日10月18日は、国連を始めとする世界的機関が、特定の事項に対して全世界に啓発する「国際デー」の中でも、特に女性の健康と関係の深い『世界メノポーズデー(World Menopause Day)』です。

「メノポーズ」とは、日本語で言うところの、「閉経」「更年期」のことです。

「世界メノポーズデー」は、更年期前後の女性の問題を考え、知識を共有することが目的とされています。

「更年期」というと、連想されやすい言葉に「更年期障害」があり、なんとなくネガティブに感じる…という方も多いでしょう。しかし「更年期障害」とは、閉経前後に女性のホルモンバランスが急激に変化することで起きる心身の症状の中でも、日常生活に支障をきたすほど重い症状を、特に表現した言葉です。そこまで重くない、他の病気を伴わないような症状は単に「更年期症状」であり、「更年期障害」はすべての人にあるわけではなく、個人差があります。また、重い症状であっても、更年期特有の症状は一定の期間を経て徐々に収まることが多いようです。

医学的なことは「大人の女性のための知っておきたい日本語常識クイズ」で書くべくもありませんので、

いつものように「言葉」を切り口に「更年期」を考えて参ります。

…ということで「更」という字を深掘りしてみましょう。「更年期」とは、どんな「年期」なのでしょうか?

【問題1】「更める」って何と読む?

「更める」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「今までのものを新しくかえる。とりかえる。」などの意味を持つ言葉です。

「更年期って、身体の変化と付き合いながら、健康意識を更めていく時期なのね!」

「○○○める」と読み仮名3文字です。
「○○○める」と読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 更(あらた)める です。

「更年期」の「更」の訓読みの一つです。
「更年期」の「更」の訓読みの一つです。

「あらためる」の表記で最もポピュラーなのは「改める」ですが、実はさまざまな表記がある言葉です。

たとえば「革(あらた)める」という表記は、「革命」という熟語に象徴されるように「思い切ってドラスティックに変える」というニュアンスを持ち、

今回登場した「更(あらた)める」いう表記は、「更新」という熟語に象徴される「(物理的に)新しくかえる。とりかえる。」というニュアンスです。

「改める」という表記の場合は、上記ふたつのニュアンスや、「悪いものを良くする」というような精神的な意味合いなど、さまざまな「あらためる」を包括しています。

「更年期」は、年齢上、当然に「ホルモンバランスが変化し」、身体が「更(あらた)まる年期」という、単純な事実を表現した言葉だと思われます。

…さて、2問目です。

【問題2】「更湯」ってなんと読む?

「更湯」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「沸かして、まだ誰も入っていない風呂の湯。」という意味の言葉です。

<使用例>

「私は乾燥肌だから、更湯にそのまま入るとピリッとする感じがして、入浴剤を愛用しているわ。」

「○○○」と読み仮名3文字です。
「○○○」と読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!
 

正解は… 更湯(さらゆ) です。

新しいお湯、気持ちいいですよね。

「新湯(さらゆ)」とも表記します。

以前の建物を壊し、整えた土地を言う「更地(さらち)」と同じ意味の「更(さら)」です。

「更」という字では、日常、「更(さら)に」という表現をよく使いますが、これは「そのうえ」というような意味です。

さまざまな「更」の意味をまとめて考えてみると、「更年期」という言葉は、「身体の変化と付き合い整えたうえで、新たなステージに入る」というような、とてもポジティブなイメージも含んでいるのではないでしょうか?

女性の人生で必ずやってくる時期、その時を迎えたら、上手に付き合いながら、「更に」人生を充実させていきたいですね。

本日は『世界メノポーズデー』にちなんで、「更年期」の「更」という字を深掘りしながら、

・更(あらた)める

・更湯(さらゆ)

という読み仮名をおさらいしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:国際連合広報センターホームページ/一般社団法人日本女性医学学会ホームページ
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