14歳にして突如「眼鏡」に目覚めたドイツ人、ゲルノット・リンドナー少年。アンティークの眼鏡フレーム3,000本に加え、ケース、拡大鏡、顕微鏡、望遠鏡……大人になって眼鏡にまつわるあらゆるモノを蒐集し尽くした彼は、あることに気づいた。製造から100年を超えたアンティーク眼鏡は、現代の実用品としてはイマイチだということを……。

ルノアのアイウエア

眼鏡¥59,000(グローブスペックスエージェント〈ルノア〉) コート¥82,000(トゥモローランド〈イーヴォ〉) シャツ¥36,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈モンサオ〉)
眼鏡¥59,000(グローブスペックスエージェント〈ルノア〉) コート¥82,000(トゥモローランド〈イーヴォ〉) シャツ¥36,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈モンサオ〉)税抜、参考価格

そこで彼が1991年に自ら設立したのが、ルノアである。アイウエア&光学メーカーでの勤務経験を通して身につけた豊富な知識と、ドイツのクラフツマンシップとの融合がこのブランドの真骨頂。南ドイツにある小さな工房でつくられるその眼鏡は、ほぼすべてが職人による手作業であり、その製作には数か月も要するとか。

かつてコンピューターなどなかった時代につくられた、いわば眼鏡の原型を再現したルノアのフレームを、ITの革新者であるスティーブ・ジョブズがこよなく愛したという事実が、そのプロダクトの普遍的な魅力を物語っている。

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川田有二