メンズプレシャス冬号紳士の『肌づくり』とは?」で紹介している、海外の富豪がプライベートジェットで駆け込む凄腕サロン「The body maintenance」に、本誌エディターSが潜入。施術プロセスのすべてをお届けする。
一度の施術で効果がわかる凄腕サロンのすべて
年齢とともに現れはじめた体の不調の数々…
子供の頃、しばしば父親に肩揉みを頼まれた。そのときは「揉まれて何が気持ちいいのだろう」と不思議で仕方がなかった。でも今ならわかる。30代の頃から徐々に右肩が凝りはじめ、40代に入るとさらに右背中の肩甲骨の下まで凝りだして、50代に突入した現在は、右腕までしびれてきた。
原因は仕事にあると思っていた。右腕でペンやマウスを握ることが多いからだ。とくにマウスは微細な動きを要求されるので、余計な力が入りやすい。
疲れたときは親指と人差し指の間を自分で揉むようにしている。すると、ぴりぴりとしたしびれが右腕から背中のほうまで伝わってくる。きっと首の部分で神経が圧迫されているせいだろう。昔、なにかの治療で形成外科を訪れたとき、頚椎の不具合を指摘されたからだ。
だから、かねがね整体院などで施術を受けたいと思っていた。それがなかなか実行に移せなかったのは、怖いから……。テレビ番組でタレントが施術を受けるロケを観ると、ものすごく痛がっている。多少リアクション芸が入っているとしても、無痛なわけがない。だから今回、メンズプレシャスの美容特集の一環で、スゴ腕の先生に体験取材すると決まったとき、肩こりやしびれから解放されることを願う反面、怖くもあった。
人気俳優・有名アスリートも御用達の凄腕サロン
うかがったのは、原宿と千駄ヶ谷の間にある「The body maintenance」。とくに看板を掲げているわけでもない。
ただしそれは、隠れ家的な優越感を与えるために飲食店がやる仕掛けとは違う。なぜなら、先生の施術の評判は海外にも轟き、わざわざプライベートジェットでやってくる顧客もいるほどの人気ゆえ――つまり、必要以上に宣伝をすると、せっかく治療を希望してくださる方に迷惑をかけてしまうというわけだ。
本来ならメディアの取材も積極的に受ける方針ではないそうだが、本誌美容企画担当が以前から懇意にしていたことで、貴重な休院日を費やして取材対応してくれることになった。
サロンの中に入ると、やわらかな照明で照らされた施術台の前で、有福大典先生が待っていた。施術衣に着替え、先生による触診を含めたカウンセリングに入る。首を少し触っただけで、先生は頚椎のゆがみを見抜いた。さらに、背骨の腰のあたりもゆがんでいるという。
「肩が凝っているのも指がしびれるのも、頚椎と骨盤のゆがみが原因です。特に右の骨盤が後ろの方向にゆがんでいるのがわかります」
まったく自覚はないものの、そうらしい。さらに、ゆがみのせいで腕や足の長さにも違いが出ているといわれ、妙に納得した。いつの頃からなのか定かではないが、右腕のほうが少し長いのだ。シャツやジャケットを購入する際、右袖より左袖を5ミリ短く詰めてもらっていることを思い出した。
「最初に首のゆがみを正します」
先生にすべてを任せ、身を委ねることにした。
首の歪みのある部分を部分を先生が持ち、やや力の入った感じでひねる。
「バキッ」
と音がした。疲れたとき、自分で首を傾けてボキボキと鳴らすことはあるが、それとはまったく質が違う。なんというか、より中のほうで鳴っている感じだ。
首の調整が終わると、背骨→骨盤と続く。背骨を触り、ゆがみのある箇所をチェックしていく。
背骨のゆがみは、ひとつひとつの骨が詰まることで起こるそうだ。背骨を触り5番目の骨にゆがみがあることを教えられた。
その後、両手を頭の後ろで組み、先生が頭を抱え込むようにして上半身を丸める。グッと先生が力を入れると調整完了。
続いて骨盤の調整に。先生にいわれたとおり横向きになると、先生が腰のあたりをぐい~っとひねる。この力加減が絶妙で、腰の骨がぼきぼきと鳴る。いわゆる「イタキモチいい」感覚だ。
「ボキボキと聞こえるのは、骨の間にある空気が抜ける音です。骨が折れたり、損傷しているわけではありません」そしてうつぶせになり、心地よい全身マッサージがはじまる。
「これで矯正が完了しました。どうです、楽になったでしょう?」
確かに、体全体がふわっと軽くなった気分だ。両腕を前に出してくっつけると、長さも合っている! 先生の施術のすごさを実感するとともに、自分の体に起きている異変を客観的に指摘されたことも、うれしかった。
たるみのない小顔がかなう施術で見た目年齢を引き下げ
体のゆがみを矯正されたのち、追加で顔にも「手」を入れてもらった。先生いわく、頬骨と下あごを矯正することで、その場しのぎではない確かな小顔効果が期待できるのだという。
「ぎゅっと押し込みますからね」
そういうや否や、先生の両手が頬と顎をしっかりとホールドし、顔が変形するほどぐいぐい押し込まれた。あとでカメラマンが撮影した写真を見せてもらったが、まるでプロレスか柔道で激しく抑え込まれたような、悲惨な表情だ。実際、痛かったのは確かだが、それも数秒。写真の表情にあるほどの苦痛ではなかったことを記しておきたい。
施術後、鏡で自分の顔を見たとき、明らかにたれさがってきたほっぺたのあたりが引き締まっていることに驚いた。スキンケアにはそれなりにこだわっているが、顔の骨を矯正するという根本的なケアを初めて体験し、「これならまだイケる!」と、何にイケるのか自分でもよくわからないが、実にうれしい体験をさせてもらった。
「体のゆがみがすぐに元通りになってしまうことはありません。ただし、足を組んだり、横向きで寝ることは避けましょう。ゆがみの原因となる生活習慣を改めることで、矯正した状態を長く保てるようになります」
先生のアドバイスを胸に秘め、帰りの電車では足を組まず、寝るときも上を向くことを心がけた。そして2~3日すると、たいして運動などしていないにもかかわらず、右足全体に軽い筋肉痛が起きた。どうやら骨盤を矯正したおかげで、それまで使っていなかった筋肉に疲労が溜まったらしい。改めて先生の技術力の高さを実感した。
マッサージや整骨院、鍼灸院など、体の不調を整えることを目的とした医院はたくさんあり、施術を受ける側の感じ方も千差万別。客観的に優劣をつけるのは難しく、どこにお願いするべきか悩んでいるうりに、何もしないまま時が過ぎる。筆者を含め、そんな人は多いのではないか。
確かなのは、背骨や頚椎など、人体の特に重要な部分を矯正してもらうことに対して、施術側への信頼感を抱けるかどうか。そして、その場かぎりではなく、一定期間にわたって治療の効果を実感できること。「The body maintenance」で施術体験を受けて、それがよくわかった。
健康と、それに付随する美容への投資は、あきらめかけていた自分を前向きにさせる力がある。
問い合わせ先
- The body maintenance TEL:03-6555-5258
住所/東京都渋谷区神宮前(詳細は予約確定時に)
営業時間/10:30〜20:00
定休日/日・月 - 料金/90分コース ¥33,000(税別)
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- PHOTO :
- 深山徳幸
- EDIT&WRITING :
- 櫻井 香、新田晃与