「グレー」と「ベージュ」、その2色の「いいところ」を受け継いで命名された色「グレージュ」。身につけるだけで知的で気品のあるオーラで包んでくれる、40代、50代の大人の女性にぴったりなベーシックカラーです。ラグジュアリーマガジン『Precious』は創刊して14年になりますが、この色を使ったコーディネートはその間ずっと、読者からの人気コーディネートアンケートで、上位の地位を占めてきました。
グレーでもない、ベージュでもないあいまいさが、大人の女性の気品や品格を感じさせてくれる「グレージュ」。Preicious.jpでは、過去のPrecious掲載記事を振り返りながら、このグレージュという色がもっている力、大人の女性に授けてくれる品格を、シリーズでお届けしています。今回は、さまざまなアイテムのなかから選んだ、6スタイルの「グレージュ」コーディネートをご紹介します。
私たちが、こんなにも「グレージュ」に惹かれる理由
気品、知性、軽やかさ、幸福感…こんなにも、大人の女性が求めるすべてをかなえてくれる色がほかにあるでしょうか。ベージュの温かみとグレーのクールさを併せもつ、「グレージュ」という色に大人の女性が魅了されるのは、この色が上品でリッチでおしゃれ感がある、という以上の奥行きのある色だからなのでしょう。
同時に「グレージュ」は、黒にもネイビーにも白にも、さらにはきれい色にも似合う、なんとも懐の深い色。決して奇をてらうことなく、装いを今の気分に見せてくれる…だからこそ吟味してアイテムを選び、洗練された着こなし術を磨きましょう。
■1:カジュアルこそ、特別な魅力を秘めた色、グレージュを味方に。まずはメランジュニットで差をつけて
ともするとラフになりがちなざっくり編みのセーターも、グレージュを選べば、大人のラグジュアリーカジュアルスタイルを約束してくれます。そでとは編み地の異なる身ごろ部分にラメ糸を編み込んだ、華やぎ感のあるニットは、ボトムやバッグ、靴まで淡いグレージュトーンでまとめると、さらに洗練が際立ちます。
■2:まろやかなローゲージニットから組み立てる淡色グラデーションで、大人の洗練を
グレージュのニットとグレーのパンツという繊細な色合わせが、大人のノーブルな美しさを引き立ててくれます。
■3:男前でも、どこか女らしい…そんなグレージュのストライプジャケットを主役に
優しい表情をたたえたグレージュのジャケットなら、メンズライクなヘリンボーンストライプも粋な女らしさへと変わります。
■4:贅沢なプレシャススキンに絶妙カラーの深みが加わったバッグで、おしゃれ上級者に
プレシャススキンを丹念に編み込んだイントレチャートがグレージュのリュクス感を高める、ボッテガ・ヴェネタの名品バッグ。色にも素材にも奥行きとインパクトがあり、品格が漂うこんなバッグがあれば、大人のシンプルシックは断然着映えます。
■5:シンプルで、ラグジュアリー。グレージュのシルクブラウスならそんな理想がかなう
静かな美しさをもつグレージュのシルクブラウスには、タイトスカートよりむしろひざ丈のフレアスカートを合わせ、躍動感ある着こなしで。
■6:ニュアンスカラーのパンツで、今っぽい軽やかさも大人の気品も手に入れる
ボトムスにグレージュ色を投入すると、無理なくこなれ感を生み出す効果は絶大。ピンクベージュのニットを合わせても甘くならず、軽やかな女らしさを感じさせてくれるのです。
以上、「グレージュ」の秋服アイテムを使った、6つの着こなし例をご紹介しました。ベージュの温かみとグレーのクールさを併せもちながら、大人の女性が求めるすべてをかなえてくれる「グレージュ」。これからが本番の秋冬コーディネートにも、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
- PHOTO :
- ササキ ヨシヒロ(人物)、佐藤 彩(静物)
- STYLIST :
- 髙橋 リタ
- HAIR MAKE :
- 小林 懸(glams)
- MODEL :
- 未希
- COOPERATION :
- インターメカニカ
- EDIT&WRITING :
- 川村 有布子、笠井 直子(Precious)
- RECONSTRUCT :
- 難波 寛彦