アメリカ生まれの幻のスニーカー・ブランドが日本で復活!
店名でありブランド名でもある『BALL BAND(ボールバンド)』は、もともとはアメリカ・インディアナ州のニットブーツを生産するメーカーが、1891年にラバーブーツのブランドとして誕生させたのがはじまり。その後、アメリカのスポーツ文化の発展と併走するように、数々のスポーツシューズを生産。1940年代から60年代にかけては、赤い野球ボールをトレードマークにしたスニーカーが“レッドボール”の愛称で親しまれ、学生たちから絶大な支持を獲得した。しかし、その後の激動の時代の中、いつしかボールバンドのスニーカーは市場から姿を消していった。
ところが、2018年に“レッドボール”のスニーカーが復刻。それも日本で、新たなボールバンドが登場したのだった。その立役者となったのが、長嶋正樹さん。この道50年という、知る人ぞ知るシューズ・プロデューサー。雪谷大塚のショップは長嶋さん自身が中心になって立ち上げた、日本初、いや、世界初の『ボールバンド』の専門店なのだ。
50年に及ぶシューズ・プロデューサー人生の集大成ともいえる製法
『ボールバンド』の看板商品は、前述したように、アメリカで一世を風靡した“レッドボール”の流れを汲むボールバンド・スニーカー。日本で生まれた復刻版では、現代のテクノロジーを駆使して、さらに履き心地を高めたものになっている。
しかし、ここで注目するのはトラディショナルなデザインのドレスシューズ。新生ボールバンドを象徴する「ボールバンド ドレス」のラインナップだ。
「トレーディングポスト」や「三陽山長」などの立ち上げをはじめ、さまざまなシューズ・ブランドのプロデュースをしてきた長嶋さん。“その道、50年”という長嶋さんのライフワークと言えるのがプラット グッドイヤーウェルト製法。これは、伝統的な紳士革靴の製法であるグッドイヤーウエルトの良い点を継承しつつ、欠点を改良して完成した製法で、長嶋さんは、その特許を1997年に取得。「ボールバンド ドレス」には、この新製法のプラッド グッドイヤーウェルト製法”が採り入れられている。
「世界で唯一、ボールバンドだけ!」と、長嶋さんが胸を張る、プラッド グッドイヤーウェルト製法がもたらす特徴をあげてみよう。
・驚くほどソールの返りがいい。
・中底がスポンジでまいてあるためクッション性がよく、足にフィットする。
・オリジナル軽量アウトソールが滑りにくい。
・修理が何回も可能で長持ちする。
それに加えて、「ボールバンド ドレス」の靴のアッパーには、手染めで色をつけたイタリア製のカーフを使用。伝統的なフォルムの美しさにさらに磨きをかけている。
ウイークエンド・スタイルに!
パーティ・スタイルに!
「私には、いつも心がけてきた靴作りのポリシーがあります」と長嶋さん。いわく……。伝統的なデザインであること。良い素材(革)であること。耐久性があり、長持ちすること。歩きやすく、快適なこと。そして、独自の機能性があること。
これらの全てを叶えた「ボールバンド ドレス」のラインナップは、ドレスタッセルやダブルモンクなど5モデルを展開。歩きやすさの機能から、スーツ・スタイルだけでなく、出張や旅を楽しむ休日の装いにもおすすめ。そして、ショップを訪れる世代は幅広いが、スニーカー慣れをした世代からも「抵抗なく履ける」と好評を得ているという。
馴染むほどに愛おしくなる「ボールバンド ドレス」。この1足とは、きっと長い付き合いになるにちがいない。
※価格はすべて税抜き価格です。
BALL BANDの問い合わせ先
- BALL BAND TEL:03-6425-8154
- 住所/東京都大田区南雪谷1-4-10 レオノーレ雪谷1F
- 営業時間/11:00~19:00 月曜休
コーディネートで使用したアイテムの問い合わせ先
- TEXT :
- 堀 けいこ ライター
- PHOTO :
- 島本一男(BAARL)
- STYLIST :
- 河又雅俊