ラグジュアリーマガジン『Precious』編集部は、2020年1月号の「ニューノーマル時代の『新名品』」特集の中で、世界的パンデミックを経験し価値観の変わる今を生きる女性にふさわしい、ファッションの「新名品」について再考し、「ネオベーシック名品」「ハッピー名品」「エンパワーメント名品」という3つのカテゴリーに分けました。

今回ご紹介するセリーヌの「スモーキングジャケット」は、「エンパワーメント名品」のひとつ。スタイリスト・青木貴子さんにご推薦いただきました。

※「エンパワーメント名品」=一過性のトレンドに左右されない、オーセンティックなワードローブやジュエリーといった、ブレない芯の強さを備えた"不朽の名作"のことで、ニューノーマル時代を迎えた今こそ求められていると考えます。
青木 貴子さん
スタイリスト
(あおき たかこ)大人のリアルモードな着こなしを得意とするスタイリスト。ジュエリーデザインのほか執筆など、多彩な才能を生かして幅広く活躍する。

日常にドラマを生む、品格あふれる佇いに心酔|セリーヌの「スモーキングジャケット」

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1970年代のブルジョワスタイルを踏襲したクラシカルなムードが魅力だった、セリーヌの秋冬コレクション。なかでも気品あふれるオーラを放っていたタキシードジャケットは、同素材のバミューダパンツとフリル付きのブラウス、ボウタイを合わせ、ドレッシーながらも軽やかなルックで登場。ジャケット¥350,000(セリーヌ ジャパン〈セリーヌ バイ エディ・スリマン〉) ●素材:ベロア・サテン ●サイズ展開:34~38(フランスサイズ)

「セリーヌ」の秋冬コレクションに登場した、タキシードジャケットをピックアップした、スタイリスト・青木貴子さん。

「タキシードジャケットは3着ほどもっていて、トレンドに関係なく大切にしています。最大の特徴は異素材コンビであること。ラペルとボタンにあしらわれたサテンが、ブラックカラーに奥行きを与えるポイントに。

タキシードジャケットというと華やかな場だけのものと思われがちですが、このジャケットはあまりシェイプしていないシルエットなのでドレッシーになりすぎず、デイリーなスタイルにも取り入れやすいと思います」(青木さん)

オールブラックの着こなしでも、マットなベロアとサテンの艶の対比がアクセントになるハンサムな一着。定番ワードローブに加えれば、マニッシュなドレスアップにはもちろん、デニムと合わせてのカジュアルダウンまで着こなしの幅が広がります。

ディテールは…

ジャケット_2
後ろ姿もすっきりとエレガント。見た目はボクシーなデザインながら、身につけると自然なメリハリが生まれ女性らしいシルエットに。そで口に4つ重ねてあしらわれたサテンのくるみボタンなど、細部まで行き届いたつくりの美しさが、品格を漂わせる決め手。

※掲載した商品は、すべて税抜です。

問い合わせ先

セリーヌ ジャパン

TEL:03-5414-1401

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TEXT :
Precious.jp編集部 
BY :
『Precious1月号』小学館、2021年
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PHOTO :
小池紀行・池田 敦(パイルドライバー/静物)
WRITING :
谷 花生
EDIT&WRITING :
川口夏希、遠藤智子(Precious)