「半平」ってなんと読む?「はんひら」ではなく…おいしいものです!
本日は、2020年の「冬至(とうじ)」です。
1年で最も日照時間の短い日で、天文学を取り入れた暦の計算の起点となる日でもあります。
夜が最も長い、冬の極みのようなこの日ですが、
明日以降はどんどん日が長く、明るく温かくなる一方、という考え方もできます。
そこで昔の人々には、冬至の日に「運を呼び込む食物を食べて、運気を盛り返す」という考え方がありました。
カボチャを食べるのも、その考え方に基づいています。
「運を呼び込む食べ物」には、一つ、法則があるのですが、どんな内容でしょうか?
…というところで、1問目のクイズです。
【問題1】「半平」ってなんと読む?
「冬至に、運を呼び込む食べ物」の法則にかなった食材に「半平」も入ります。「半平」の読み方をお答えください。
ヒント:おでん種としても人気です!
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 半平(はんぺん) です。
「半片(はんぺん)」とも表記します。
さて、「冬至に運を呼び込む食べ物」には、もちろん、定番のカボチャも入っていますが、「半平」との共通点は何でしょうか?
カボチャの漢字表記「南瓜」は、「なんきん」とも読みます。関西地方では今でもカボチャのことを「なんきん」と呼んだりするようで「カボチャ=南瓜=なんきん」なのです。
「半平」との共通点、気づきましたか?
二つの食材の共通点は「『ん』が二つつく」です。
「『ん』がつく=運がつく」、「『ん』が二つつく=2倍の運がつく」という考え方(笑)で、
寒さ厳しい冬至の日には「『ん』が二つつく食材」を食べて、運気を大きくアップさせよう、と、昔の人は、考えていたようです。
…というところで、2問目に参りましょう。
【問題2】「冬至七種」ってなんと読む?
「冬至七種」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「冬至の日に食べると運がつくとされる、7種類の食材」を意味します。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 冬至七種(とうじななくさ) です。
七種(ななしゅ)ではなく、七種(ななくさ)です。
「春の七種(七草)」「秋の七種(七草)」は有名ですが、冬至にも七種があるのです。
ご紹介しましょう。
<冬至七種>
なんきん(カボチャ)・にんじん・れんこん・ぎんなん・きんかん(金柑)・かんてん・うんどん(うどん)
です。
どれも、いまほど流通や保存の技術が発達していなかった時代でも、なんとか手に入れらそうな食材ばかりですよね?また、旬の食材が多いので、この季節に必要な栄養素を多く含んでいます。
「『ん』が二つつく」という言葉遊びのようでいて、実は、とても理にかなっているのです。
海産物の加工品である「半平(はんぺん)」は、古くからの「七種」には入っていませんが、
『はんぺんの日』(東京都蒲鉾水産加工業協同組合が制定)は、その年の冬至の日、と決められております。現代では簡単に手に入りますし、温かいメニューとも相性が良いので、活用したいですね。
今夜は、カボチャ、レンコン、ニンジン、はんぺんを入れた饂飩(うんどん/うどん)で、体を温める、
デザートは金柑入と寒天で、
ナイトキャップのおつまみには煎りぎんなん、
…などなど、運気を呼び込んではいかがでしょうか?
本日は、冬至のトリビアと、
・半平(はんぺん)
・冬至七種(ななくさ)
という難読漢字をおさらいしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱