1854年、パリに旅行鞄専門店を開いたルイ・ヴィトンの創業者は、16歳でその道へ飛び込んだ腕利きのトランク職人だった。かの板垣退助も1883年にトランクをオーダーしたことが知られており、当時から世界中のVIPに愛されていたことがわかる。モノグラム・モチーフも、そもそもはトランクの柄として考案された意匠。メゾンのアイデンティティの核は、今もなお原点にある。
メゾンのアイデンティティを日常の相棒に!
ルイ・ヴィトンの『ソフトトランク・ブリーフケース』
コレクション『ニュー・フォーマルズ』の一作である写真の鞄は、ルイ・ヴィトンのトランクを小さくし、そのままブリーフケースにしたようなユニークなデザイン。歴史があってこその、温故知新のクリエーションだ。ボディにはブラック×グレーの配色がシックな「モノグラム・エクリプス キャンバス」を採用。ソフトトランクを名乗るだけあってやわらかく、書類も出し入れしやすい。かつて汽車や船で遠方へ赴く旅行者の荷物を守ってきた名品は進化し、通勤という日常を特別エレガントに彩ってくれる相棒となった。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2021年冬号より
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- PHOTO :
- 唐澤光也(RED POINT/静物)
- STYLIST :
- 菊池陽之介