「哲らか」ってなんと読む?「てつらか」ではありません。こんな人になりたい!
明日・4月27日は、古代ギリシアの哲学者・ソクラテスの忌日にちなんで『哲学の日』と言われています。
『無知の知』を提唱したソクラテスは、アテナイ(現在のアテネ)で、対話的問答を通じて、相手にその無知(無知の知)を自覚させようと活動していましたが、当時のアテナイでは受け入れられず、告発されて死刑宣告を受けてしまいます。
脱獄を勧める弟子たちに、ソクラテスは「悪法もまた法である」という哲学を説き、この世を去りました。
まさに哲学のもとに生き、哲学のもとに亡くなったとも言えるソクラテスの言葉の数々は、後世に大きな影響を与え、今も語り継がれています。
本日は「哲」という字を深掘りしてみましょう。
【問題1】「哲らか」ってなんと読む?
「哲らか」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「道理に明るい」「物事に精通している」などを意味する言葉です。
<使用例>
「先生は本当に哲らかな方で、何気なく会話するだけでも、大切な事に気づかされる事が多いの。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 哲(あき)らか です。
「明(あき)らか」とはややニュアンスが異なり、哲学的で聡明なことを意味する表現です。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「哲い」ってなんと読む?
「哲い」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「かしこい。理性があり、物事の道理をわきまえている。」という意味を持つ言葉です。
<使用例>
「学校の成績とは別の意味で、あの子は、大人も舌を巻くような哲い子よ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、解が出て参ります。
正解は… 哲(さと)い です。
「さとい」という言葉には「敏い」「聡い」などの表記もあります。総じて「感覚が鋭く、理解が早い」「かしこい」という意味を持ちますが、
「哲(さと)い」という表記は、中でも、荘厳なほどの賢さや、人徳を感じさせますね。
「哲学」という学問のジャンルは、哲学的に考えると「このような学問である」と理解するのが難しいかもしれません。突き詰めるほどに難解になっていく…というイメージもあります。
しかし「哲」という字の訓読みを知ると、この字を冠する学問について、みなさまそれぞれのイメージを構成できりのではないでしょうか?
本日は、4月27日、ソクラテスの忌日である『哲学の日』にちなんで、「哲」という漢字を難読クイズで深掘りし、
・哲(あき)らか
・哲(さと)い
などの読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『ソクラテスの弁明・クリトン』プラトン(株式会社岩波書店)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱