かつては貴族や富裕層が運転手付きで乗るものだった、「ロールス・ロイス」。近年はみずからステアリングを握るオーナーが増えているという。メーカーによると、世界における「ロールス・ロイス」オーナーの平均年齢は43歳とかなり若い。昨年登場した最新世代の『ゴースト』に乗ると、そんな実情がよくわかる。 立体的なれど角のとれた、柔らかなスタイリングは、ファッションをはじめ、ミニマリズムを体験してきたオーナー世代の肌に合う。車内空間も洗練されている。天然素材を多用しながらも仰々しいしつらえではなく、クリーンで居心地のいい移動の時間を味わえるよう、作り手の明確な意図が伝わってくる。

革新的な時計が引き立てる名門のミニマリズム

内装に使われるレザーは、1台あたり338枚にのぼる。エレガントな『ゴースト』の観音開きドアの向こう側には、英国が誇る美と静寂の空間が広がっている。
内装に使われるレザーは、1台あたり338枚にのぼる。エレガントな『ゴースト』の観音開きドアの向こう側には、英国が誇る美と静寂の空間が広がっている。

内装の選択肢が豊富で、実質的なビスポークといえる『ゴースト』の場合、オーダーしだいでいかようにも仕立てられるが、ミニマルでクリーンな世界観は、白やグレー系カラーを選ぶことでいっそう引き立つ。そして装いも。キーとなる時計は、ケースとブレスレットにセラミックを用いたシャネル『J12』を。

時計シャネル『J12』(シャネル カスタマーケア) スーツ(トレメッツオ〈タリアトーレ〉) シ ャツ(バインド ピーアール〈ギローバ〉) スカーフ(ヴィンセンツォ・ミオッツァ) シュ ーズ(ビームス 六本木ヒルズ〈イルモカシ ーノ〉) ハット(ボルサリーノ ジャパン)

挑戦を忘れない老舗の矜持が込められたアイコニックな時計と『ゴースト』のモダンな組み合わせは、新しいラグジュアリーのあり方を言外にほのめかす。アンダーステイトメントという男の誇りそのままに。

Rolls-Royce Ghost

●ボディサイズ:全長5,546×全幅2,148×全高1,571mm
●車両重量:2,490kg
●エンジン:V型12気筒ツインターボ
●総排気量:6,748cc
●最高出力:420kW(571ps)/5,000rpm
●最大トルク:850Nm/1,600~4,250rpm
●トランスミッション:8速AT
車両本体価格:¥35,900,000~/税込 (ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京)

<出典>
MEN'S Precious春号「この服とスタイルで生きていく!」
【内容紹介】竹野内 豊/この服とスタイルで 生きていく!/「変える」シャツ「、変えない」シャツ/「グレージュ」カジュアル/21世紀の「真名品」/ラグジュアリー・カー&ウォッチ/紳士の名品肌
2021年3月4日発売 ¥1,230(税込)

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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2021年春号より
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前田 晃(MAETTICCO)
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村上忠正
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MASAYUKI(the VOICE)、YOBOON
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Trayko