英国発の音楽ムーヴメントというと、1960年代のモッズやロッカーズ、60年代後半から盛り上がったディープ・パープルやレッド・ツェッペリンに代表されるハードロック、1970年代前半のグラムロック、70年代後期のパンク、80年代のニュー・ウェイヴなどがよく知られるところ。いずれも音楽だけに限らず、ファッションやアート、ライフスタイルまで幅広い領域で、世界中の若者に大きな影響を与えた。
1980年代後半から90年代にかけては、英国北部の都市マンチェスターを中心に起こった「マッドチェスター」ムーヴメントが注目された。「セカンド・サマー・オブ・ラブ」といわれるアシッドハウス等を中心としたレイヴカルチャーの盛り上がりをベースに、ハッピー・マンデーズやザ・ストーン・ローゼズ、ザ・シャーラタンズといったダンス的なグルーヴを取り入れたロック・バンド群のヒットで、そのシーンは広く知られるようになった。
ハッピー・マンデーズが所属していたレーベル「ファクトリー・レコード」が経営するマンチェスターのクラブ「ハシエンダ」、またはザ・ストーン・ローゼズが開催したスパイク・アイランドでの野外ライブに集った多くの若者たちは、オーバーサイズのTシャツやジップアップトップスなどにだぶだぶのパンツという「バギー」ルックに身を包んでいた。さらにその足元に選ばれていたのが、Clarks(R)のワラビーだったという。
Levi’s(R) Vintage Clothingでは今季、このマッドチェスターのスタイルから着想された「Loose Fix(ルーズ フィックス)」コレクションを展開。さらにClarks(R) Originalsとパートナーシップを組んで、デザートブーツ、ワラビー、ウィーバー、3種のエクスクルーシヴモデルをリリースした。
クラシックなスタイルに、ポップなカラーが映える
「リーバイス ビンテージ クロージング」と「クラークス オリジナルズ」のコラボレーションコレクション
各モデルとも、「Loose Fix」コレクションのカラーパレットに合わせて、パステルカラーが採用されている。ピンクカラーのスエードを使ったワラビーは、モーヴカラーのヌバックを使ったトリミングを配して、モーヴカラーのシューレースが採用されている。アクアブルーのスエード&ヌバックコンビのデザートブーツには、ラベンダーのシューレースが。モカステッチが印象的なウィーバーはサンドイエローのヌバック&スエードに、同系色のシューレースが選ばれている。ソールはいずれもおなじみのクレープソールを採用。
Levi’s(R) Vintage Clothing のヘッドデザイナー、ポール・オニール氏は今回のコラボレーションについて次のように述べている。「Loose Fixコレクションをまとめていたとき、それに合わせてClarks(R)とコラボレーションするのは素晴らしいことだと思い付きました。彼らは1980年代のマンチェスターとイギリス全土において、本当に大きな存在でした。私はおそらく過去30年間、Clarks(R)のシューズを愛用しています。それは時代を超越した靴をつくるための本当に古いオールドスクール的なアプローチであり、人々が常に愛する靴なのです。今回のコラボレーションは、モダンなカラーのアプローチを採用した伝統的なClarks(R)シューズです」
ポップなカラーは、クラシックなスタイルに、現代的で、新鮮な魅力をもたらしている。その一方で、プロダクトのバックグラウンドには深みあるストーリーや文化性があり、成熟した感性の持ち主にとっても魅力的に感じられるだろう。それはアップ・トゥ・デイトなカジュアルスタイルに、一本筋を通すようなアイテムといえるかもしれない。
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- MEN'S Precious編集部
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- EDIT&WRITING :
- 菅原幸裕