チームラボが「ボルボチームラボかみさまがすまう森」を佐賀の武雄温泉で開催している。15万平米の敷地もつ「御船山庭園」を舞台にしたアート展で、2021年で7回めを数える。
ボルボは21年の協賛を担当。さらに、7月16日の一般公開のタイミングで、同地をスタートして九州を走る、XC60シリーズでのドライブの機会をジャーナリストに提供してくれた。
マイルドハイブリッド搭載の「B6」が楽しい!
「自然が自然のままアートになる」をテーマにした同展。「長い時間の連続性の上にある生命を、自然とデジタルテクノロジーの融合により表現するこのアート展は、ボルボの目指すサステナブルでイノベーティブな未来を体感していただくのに格好の場」と、協賛の理由について、ボルボカージャパンは説明している。
ここで乗ったのは、XC60 B6 AWD R-Design。プレミアムSUVのXC60にもうけられた、B5とこのB6は、小さなモーターが発進時などにトルクの積み増しをするマイルドハイブリッドである。
B5とB6は、2リッターエンジンは共通であるものの、パワーに差がある。B5が最高出力184kW(250ps)、最大トルク350Nmであるのに対して、B6は220kW(300ps)、420Nm。B5が売れ線のようであるものの、B6はすばらしいパワー感が堪能できるモデルだ。
しっかりした足まわりと、正確なハンドリングは、このところボルボのSUVに共通した特徴。スポーティとさえいえる、走らせて楽しいセッティングが印象に残る。B6はするどい加速でもって、クルマのポテンシャルをよりよく引き出しているモデルだ。
私は、福岡空港からB6に乗り、80キロ強を走って武雄温泉に入った。このぐらいの距離だとウォームアップていどにしかかんじられない。それほどドライブが楽しめるクルマである。
ドライブを快適に支えるシートの出来の良さ
そののち、武雄からほぼ真北にある呼子まで、50キロ強を走った。このあたりは自動車専用道が整備されていないので、意外に時間がかかるし、ゆっくりと走る地元の車両が多い。真夏の緑ゆたかな風景を車窓ごしに楽しむつもりで走ると、旅の情緒が強く感じられるようになった。
つぎは呼子から博多へ。80キロ弱なので、あっというまに到着してしまった。朝食を武雄の御船山楽園ホテルで食べ、呼子で名物という朝市をぶらりと散策し、そのあと博多で鶏の水炊きのランチ、と考えていたところ、正午よりだいぶ前に市内に到着してしまった。
ボルボ車にもうけられたスポーティなR-Design仕様は、ホールド性がよく、かつ座り心地にすぐれるシートをそなえている。からだがあたるところはファブリック素材で張られているので、滑りにくいうえに、体重に応じて適度にたわんでくれるので、座り心地にもすぐれると感心。
全長4690ミリ、全高1660ミリと、SUVとしてはけっこうりっぱな“体格”のXC60であるものの、B6の操縦感覚はスポーティなステーションワゴンのように思える。運転が好きなひとなら、いちど試す価値があると思う。
今回、ボルボカージャパンの試乗会運営スタッフは、東京から佐賀までみずから運転して走ってきたと言っていた。途中、広島か岡山で一泊。それだけで快適に走れてしまったというのだから、XC60はさすが実力派のロングツアラーなのだと感心。荷室も大きく使い勝手のいいモデルだ。価格は799万円だ。
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- 小川フミオ ライフスタイルジャーナリスト