心地よく、風通しよく、より本質的なおしゃれを楽しむこと――それが、『Precious』が提唱する新しいエレガンス、「スローダウン・ラグジュアリー」です。

外食もままならない時節も、家族や友人との食事をゆっくり楽しむ時間の大切さを感じます。上手な料理家・行正り香さんに教えていただいたのは、「ワインと3皿」でのおもてなし。

今回は、家族でゆっくりディナーを楽しむ際に最適なレシピをご紹介します。

行正 り香さん
料理研究家、生活空間プランナー
(ゆきまさ りか)広告代理店勤務を経て独立。忙しい日々に寄り添うレシピが評判で、『3皿で、おもてなし』(小学館)など著書多数。インテリアにも造詣が深い。料理番組『Dining with the Chef』(NHKワールド)のホストを務め、英語教材「カラオケEnglish」も手掛ける。

【家族でゆっくりディナー】毎日の食卓を、おうちレストランに変えて

レシピ_1,ワイン_1,パスタ_1,肉_1
■1:夏野菜のハーブグリル、■2:しらすのアーリオオーリオ、■3:豚肉の白ワイン煮

じっくり煮込んで、グリルして、家族ごはんをイベントに

「毎日の食事は当たり前の時間だからこそ、たまにはキャンドルを灯し、チェット・ベイカーのジャズをかけ、レストランみたいな演出にするのも楽しいもの。そんな日のわが家の3皿は、サラダと煮込みとパスタ、食べ応えのある組み合わせ。ワインを開け、飲めない人にはワイングラスにスパークリングのぶどうジュースを」(行正さん)

■1:夏野菜のハーブグリル

夏野菜に下味をつけ、グリルするだけ。野菜は厚め、大きめに切ると、凝縮されたうま味、甘みを余すところなく味わえ、ハーブの香りでワインが進む。下味に使うハーブはバジルやセージ、山椒など、お好みで。

<材料(4人分)>

黄パプリカ…1個
赤パプリカ…1個
ズッキーニ…1本
なす…2本

【A】
 すし酢…大さじ2
 オリーブオイル…大さじ2
 にんにく…1かけ(すりおろす)
 ローズマリーパウダーとタイムパウダー…合わせて小さじ1/2
 塩…小さじ1
 こしょう…適量

マヨネーズ、すし酢、ディル、おろししょうが、醬油、オリーブオイル…好みで

<つくり方>

  1. パプリカはへたと種をとり、縦に8等分に切る。ズッキーニとなすは、皮ごと7mm厚さの食べやすい大きさに切る。
  2. 【A】をボウルに入れて混ぜ合わせ、(1)を加えてさっと和える。
  3. オーブンを220℃に予熱する。天板に(2)を並べ、15分ほど焼く。器に盛り、好みでマヨネーズとすし酢、ディルを混ぜたディップ、おろししょうがと醬油、オリーブオイルを合わせたソースを添える。

■2:しらすのアーリオオーリオ

しらすの塩気とにんにくが食欲をそそり、みょうがとディルの香味で後味は爽やか。チキンスープの素など、動物性のだしを少し加えるとうま味がふくらむ。お湯を沸かしてパスタをゆで、乾杯してから仕上げて。

<材料(4人分)>

パスタ(1.4~1.6mmの太さのもの)…250g
しらす…1/2カップ程度
みょうが…2個 
にんにく…2かけ
青唐辛子(または鷹の爪)…2〜3本
ディル…適量
洋風スープの素(顆粒・チキン)…小さじ1/2
塩…小さじ1/2
オリーブオイル…大さじ2
エキストラバージンオリーブオイル…大さじ2

<つくり方>

  1. みょうがは小口切り、にんにくは薄切り、青唐辛子は小口切り、ディルはざく切りにする。
  2. 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩大さじ2程度(分量外)を入れ、パスタを袋の表示時間より1分ほど短めにゆでる。
  3. フライパンにオリーブオイル、にんにく、青唐辛子を入れて中火にかけ、炒める。
  4. 香りがたってきたら、パスタのゆで汁100mlを加えて強火にし、よく混ぜながら煮立てる。洋風スープの素、塩を加えて混ぜ合わせる。
  5. パスタがゆで上がったら水気をきり、しらす、みょうがと共に(4)に加える。全体を和えたら火から下ろし、器に盛る。エキストラバージンオリーブオイルを回しかけ、ディルを散らす。

■3:豚肉の白ワイン煮

たっぷりのオイルで、ほろほろになるまで煮込んだレシピ。午後から鍋を火にかけ、しっとりと柔らかくなった豚肉は、リエット風にバゲットにのせてもおいしい。時間がなければ圧力鍋で40分煮込んでも。

<材料(4人分)>

豚肩ロース(ブロック)…1kg
玉ねぎ…大1個
セロリの茎…2本分
にんにく…1かけ
白ワイン…400ml
水…200ml
オリーブオイル…大さじ4

【A】
 洋風スープの素(固形・コンソメ)…1個
 ナンプラー(または醬油)…大さじ1
 コリアンダーパウダー…大さじ1(好みで)
 塩…小さじ1
 砂糖…大さじ2
 鷹の爪…2本(小口切り/好みで)

イタリアンパセリ、黒こしょう…好みで

<つくり方>

  1. 豚肉を8~10等分に切る。
  2. 玉ねぎ、セロリ、にんにくを適当な大きさに切り、フードプロセッサーでみじん切りにする(もしくは包丁で細かくみじん切りにする)。
  3. 鍋にオリーブオイルを中火で熱し、(2)を入れ、10分ほど炒める。
  4. 豚肉と白ワイン、水を加え、強火にする。沸騰したら弱火にし、ふたをして、3~4時間煮込む。肉がやわらかくなったら【A】を加え、10分煮込む。室温に戻して器に盛り、好みでイタリアンパセリを散らし、黒こしょうをふる。

◇合わせるワインは…飲む人は赤ワイン、飲めない人はぶどうジュース

◆ドネリ グレープ・スパークリング・ビアンコ

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ドネリ グレープ・スパークリング・ビアンコ 750ml ¥1,689(モンテ物産)

ノンアルコール、砂糖無添加のスパークリングジュース。白ぶどう果汁のフレッシュな果実味と自然な甘さがおいしい。

◆コス チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア クラシコ

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コス チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア クラシコ 750ml ¥3,960(テラヴェール)

自然に任せたつくりならではの、すっきりとしたシチリアワイン。


※撮影は十分な衛生管理・感染対策をしています。

問い合わせ先

PHOTO :
神林 環
STYLIST :
澤入美佳
EDIT&WRITING :
松田亜子、池永裕子(Precious)
料理 :
行正り香