「覚り」ってなんと読む?「かくり」?いえいえ、理解することです!

明日、8月17日は、京都の清水寺が建立された日です。

798(延暦17)年の、旧暦で言うと7月2日(新暦に換算すると8月17日)に建立された清水寺、なんと平安時代から続くお寺なのですね。

清水寺といえば、慣用句に、「大変な覚悟や決意をもって物事を行うこと」という意味の『清水の舞台から飛び降りる』があります。「清水の舞台」とは、清水寺の本堂からはりだすように、崖下から延びる基礎の上に据えられた、大変な高さのある桧舞台のこと。本堂にまつられた観音様に芸能を奉納するために建てられたものですが、岩肌からの高さは13m、現代で言うとビルの4階程度になります。

ここから飛び降りるような気持ちで…というのはただの比喩ではなく、江戸時代には、心願成就の願掛けのため飛び降りてみる、という民間信仰が出て、

なんと234人もの人が、実際に飛び降りた、という記録があります(『清水寺成就院日記(1~6)』清水寺史編纂委員会より)。生存率は85%と意外と高く、病気の治癒や転職など、切迫した願いを持った人々が、昔は本当に『清水の舞台から飛び降り』ていたのです。

しかし、死者も出してしまう危険な民間信仰、ということで、1872(明治5)年に京都府が飛び降り禁止令を出し、この風習は沈静化していったそう。

本日は「覚悟」の「」という字に関連する難読クイズをお送りします。

【問題1】「覚り」ってなんと読む?

「覚り」という日本語の、正しい読み方をお答えください。

ヒント:「物事の真の意味を知る事。理解する事。感づく事。」などの意味を持つ言葉です。

<使用例>

「彼女は覚りが早いので、VIPの対応を任せるのにうってつけです。」

「○○り」。
「○○り」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 覚(さと)り です。

読めましたか?
読めましたか?

「覚(さと)り」には、「理解する」などの意味のほか、仏教用語としての意味もあります。

「覚悟」という熟語の「悟」の字も「悟(さと)り」と読みますね。こうした訓読みを知って改めて「覚悟」という単語を見直すと、いかに深くかたい決意を表現した言葉であるか、という真髄を「覚(さと)る」ことができそうです。

さて、2問目に参りましょう。

【問題2】「覚束ない」ってなんと読む?

「覚束ない」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「疑わしく、確かでない。」「こころもとない。頼りない。」などを意味する言葉です。

<使用例>

「お父さん、お酒の量が過ぎたんじゃないかしら?ベッドに入るまで足元が覚束なくてドキドキしたわ。」

「○○○○ない」。
「○○○○ない」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 覚束ない(おぼつかない) です。

「覚(おぼ)える」+「束(つか)」…なるほど!

よく考えれば答えにたどりつけそうな字ですが、意外な表記だと、ちょっと戸惑いますね。正解できたでしょうか?

***

本日は、8月17日、京都の清水寺が建立された日にちなんだトリビアとあわせ、

・覚(さと)り

・覚束ない(おぼつかない)

などの言葉の読みかたをおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:音羽山清水寺ウェブサイト/日本経済新聞電子版(2013年11月24日)/『漢字ペディア』(一般社団法人日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱