変容した日常は、区切りなくシームレスに続いている。かつてのような生活のメリハリが感じられなくなったからこそ、行動を抑制せざるをえないケに対し、気持ちを高揚させるハレの場は自分の意思で作っていきたい。それを足下から支えてくれるのが「ジョンロブ」だ。

ハレとケのなかにある豊かさ

「ジョンロブ」のレザーシューズ

独創的な色の名はオックスブラッド。バーニッシュドカーフに施されたハンドソーイングには2時間をかける。その美しさを際立たせるため、ミシン縫製ステッチはレザーと同系色にすると共に、あえてシングルステッチに。シンプルなシルエットに合わせ、アイレットはふたつに絞る一方、ソールはビスポークの象徴であるラセットカラーに染めている。靴¥396,000(ジョン ロブ ジャパン)

パリビスポークのアーカイブデザインをもとに、一枚革を贅沢に使い、ハンドソーイングをぐるりと一周させた。熟練の職人の技が、つなぎ目のない美しいフォルムを際立たせ、花開くような優美なラインを描く。さらにモッピングと呼ばれる、摩擦熱によって革を焦がしながら濃淡に色付けする工程により、美しい色合いを長く維持するのだ。

今季「ジョンロブ」は人生という旅の軌跡を刻む靴を提案する。それは気持ちを解放し、外の世界へと広げてくれるだろう。ときにはこうした靴で心からドレスアップし、ハレを謳歌したい。その豊かさは決して他人に見せつけるものではなく、自分の足下にこそあるのだ。

※価格は税込です。

<出典>
MEN'S Precious秋冬号「モダン・ジェントルマンを象るAtoZ」
【内容紹介】モダン・ジェントルマンを象るAtoZ/しなやかで優しい男こそが本物のジェントルマンだ!/「その男の名は、ボンド」/もう「エルメス」さえあればいい/男がジャケットを着る時/ニットを極めるなら、やはりカシミア!/「名品時計録」2021など
2021年9月6日発売 ¥1,230(税込)

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この記事の執筆者
TEXT :
MEN'S Precious編集部 
BY :
MEN'S Precious2021年秋冬号
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PHOTO :
唐澤光也(RED POINT)
STYLIST :
菊池陽之介
WRITING :
柴田 充
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