いよいよ、本格的にコートが活躍するシーズンに突入し、どんなコートにしようか悩むところであるが、ウールやカシミヤとも違うカセンティーノ(ナッピングウール)生地を使ったコートなんてどうだろうか。独特な毛玉が特徴的で、カントリースタイルの印象が強く、キャメルやブラウンなど暖かみのある色を取り入れた物が多いが、それを『シップス』ではナポリの名門アウターブランド「デ ペトリロ」に“ブラック”で別注をかけたのだ。この色の変化こそが重要で、コーディネートに大きな変化をもたらしてくれるのだ。

コートの色が変わるだけでも、都会的な雰囲気に!

コート¥203,500(シップス 銀座店〈デ ペトリロ × シップス〉)

『シップス』が「デ ペトリロ」に別注をかけたこちらのコートは、カントリーな印象の中に、都会的なエレガントさを感じさせ、地味になりがちなブラックであっても新鮮さがある。デザイン的には至極シンプルであるが、フロントボタンの合わせが比翼仕立てになっているのが特徴。そのディテールにより、さらにドレッシーな印象もあり、スーツやドレススタイルともよく馴染む。

シップス 銀座店

人気のモノトーンスタイルを、ドラマチックなスタイルに!

コート¥203,500〈デ ペトリロ × シップス〉・スーツ¥192,500〈デ ペトリロ〉・シャツ¥24,970〈ギ ローバー〉・タイ¥11,000〈シップス〉・靴¥86,900〈クロケット アンド ジョーンズ〉/以上、シップス 銀座店 、ハット¥72,600(ボルサリーノ大丸心斎橋店)

『シップス』が別注したブラックのコートは、カジュアルスタイルに着用することも出来るが、今回はスーツのスタイリングをおすすめする。コートの雰囲気を生かすため、スーツは薄手の物ではなくしっかりと起毛感のあるグレンプレイドの物を合わせてバランスを。イギリスの伝統的な柄と、イタリアの伝統素材のミックススタイリングで、お洒落の洗練度をより一層高めてくれる。シャツは白、ネクタイと靴も黒で統一してとことんストイックにし、ボルサリーノのフェルトハットを合わせて少しキザなくらいの装いで、往年ダンディのようなスタイルを楽しみたい。

以上、『シップス』が「デ ペトリロ」に別注をかけたコートを紹介した。独特な存在感から遠慮していたかもしれないコートであるが、意外にもスーツスタイルとマッチするのがお分かりいただけただろう。オーセンティックなコートも素敵であるが、ちょっとした違いでお洒落の洗練度を高めてはどうだろうか。

※価格はすべて税込です。

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PHOTO :
島本一男(BAARL)
STYLIST :
土屋大樹