思うように旅することができなかったここ数年、自宅で京都の味を楽しめるお取り寄せが格段に進化したとの噂。そこで、雑誌『Precious』12月号では特集「『京都のうまいもん』本気でお取り寄せ26」を展開。

大切な人への贈り物に、おうち時間を盛り上げる逸品として。この冬は、心躍る美味しいお取り寄せで、自宅にいながら京都を旅してみませんか。本記事では、京都在住の4人の方から教えていただいた自宅で楽しむ「京都の味」をご紹介します。

■1:紫野和久傳の「合鴨鍋」——華道「未生流笹岡」家元 笹岡 隆甫さん

笹岡 隆甫さん
華道「未生流笹岡」家元
(ささおか りゅうほ)'19年創流100周年を迎えた壬生流笹岡の三代家元。'21年家元継承10周年を迎え、青蓮院門跡で記念いけばな展を開催。

「京都で生まれ育ったせいか、昔からなじみのある京都の味は、やはり落ち着きます。「紫野和久傳」さんの季節のお鍋は、品があってそのまま食卓に並べられる美しさ。

特に大晦日に大家族で集まる際は鍋が定番のわが家では、冬季限定の「合鴨鍋」と「京野菜鍋」を両方取り寄せ、滋味深い鴨のうま味がしみただしと、白味噌ベースのだしを両方楽しみます(ちなみに京野菜鍋には「改進亭総本店」の猪肉を加えてアレンジします)。お料理をいただくとき、自宅にいながらお店の佇まいが思い浮かぶのも魅力です」(笹岡さん)

「大晦日、大家族で集まるときは鍋が定番。冬の味を楽しみます」

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「合鴨鍋」¥11,340(2人前)11月中旬~1月下旬限定販売
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「合鴨鍋」の内容

野趣に富んだ味わいの合鴨肉と合鴨丸、九条ねぎや京水菜、笹がきごぼうなど季節の野菜を、特製のだしで。〆の蓮根麺も絶品。

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■2:cenciの「パスタ・リゾット5種セット」——「HOSOO」コミュニケーションディレクター 細尾 多英子さん

細尾 多英子さん
「HOSOO」コミュニケーションディレクター
(ほそお たえこ)東京で海外ブランドのマーケティングなどを担当後、西陣織の老舗「細尾」に嫁ぎ、若女将として広報や商品開発に携わる。

「京都にいながら京都のものは日常的に取り寄せています。慣れ親しんだお味が自宅で手軽に楽しめ、特にステイホーム期間はどれだけ助けられたことか…。なかでも京都を代表するイタリアン「チェンチ」のパスタ、リゾットのセットは、簡単にできて抜群に美味! 坂本 健シェフは天才だと心から思います(笑)。

シンプルながら、季節ごとの素材のよさを引き出したプロの味を、自宅で忠実に再現できるため、冷凍庫に常備しています。もちろん贈り物にも重宝。京都の名店の味はどなたに贈っても喜ばれます」(細尾さん)

「名店の味を自宅で手軽に再現。ステイホーム期間、本当に助けられました」

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「cenci5種セット」¥9,790

人気のパスタ、ボロネーゼ(写真上)、アマトリチャーナ、カルボナーラ(パスタは別売)にペンネゴルゴンゾーラ、サルシッチャと蓮根・椎茸がたっぷり入ったリゾット(写真下)がセットに。詳しいつくり方のレシピ付き。

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5種セットの内容

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■3:ZERO WASTE KYOTOの「季節野菜のキッシュ」と「じき 宮ざわの薄垂惣酢 withzwkと調味料セット」——「ZERO・ WASTE・ KYOTO」主宰 植良 睦美さん

植良 睦美さん
「ZERO・ WASTE・ KYOTO」主宰
(うえら むつみ)一棟貸しの宿「伽藍下鴨」オーナー。縁あって京都の優れた食のつくり手と出会い「Zero Waste Kyoto」を主宰。京都在住。

「自分の体や心、地球に優しいことを追求し、今年5月、京都寺町にオープンしたこちらの店。もともと京都は美しくむだのない暮らしを実践していた土地。歴史ある老舗のものや、志の高い料理人や職人、生産者の方の品が厳選され量り売りされています。

なかでも人気の「季節野菜のキッシュ」と、「じき宮ざわ」とのコラボで生まれたウスターソース、中華の名店「大鵬」の豆板醤、自家製スパイスやジャムなど調味料のセットはそんなこだわりが詰まった逸品。無ラベルの瓶や再生紙を使った包装で届けられます」(植良さん)

「京都の美しくむだのない暮らしと、生産者や料理人の熱い想いを体感!」

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「季節野菜のキッシュ」¥6,000(ホール)、「調味料セット」(ウスターソース+お好み4点)¥4,500〜 
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自家製キッシュ外装

野菜を食べているような野菜ゴロゴロキッシュは、オーガニック古代小麦を使用し、瞬間冷凍で焼きたてを味わえる。名店の逸品や名店とのコラボ品、自家製の調味料やスパイス、ジャムなどもお好みで組み合わせ可能。

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■4:木屋町 蘭の「鯖寿司」——「リンクアップ」代表取締役 今井 雅敏さん

今井 雅敏さん
「リンクアップ」代表取締役
(いまい さとし)商品開発やブランドプロデュースを手掛ける企画家。今年7月清水寺でのGucci 100周年記念イベントも開催へと導いた。

「生まれ育った京都をベースに、伝統工芸や食などの価値を高めるプロジェクトを企画しています。京都は古いようで新しく、伝統と挑戦が同居している点が愛される理由かと。

食に関しては「○○さんのお品ならお味は間違いない。先様にきっと喜ばれる」という絶対的な「暖簾の信用」も大きな魅力。京都には美味しい鯖寿司がたくさんありますが「蘭」は京都人でも知る人ぞ知る鮨・割烹で、その鯖寿司は別格。細長いフォルムも美しく、本当にいい素材を使った、丁寧な仕事ぶりをしみじみと味わえます」(今井さん)

「あの店のお品なら間違いない。絶対的な暖簾の信用も京都の取り寄せの魅力です」

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「鯖寿司」¥4,860
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「鯖寿司」外装

創業70年、3代目店主が手掛ける鯖寿司は、静岡県焼津産の身が厚く脂がのった特大の鯖を厳選。米は滋賀県産の江州米、酢は京都の千鳥酢。じっくり甘酢で漬け込んだ鯖と酢飯の間にガリを挟んだ細長い形は、芸妓にも食べやすいための工夫。

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PHOTO :
川上輝明
STYLIST :
岩崎牧子
EDIT&WRITING :
田中美保、古里典子(Precious)