英国を代表するラグジュアリーブランド「ダンヒル」は、元を辿れば馬具製造がルーツである。しかし、1890年代後半から1900年初頭にかけてブランドが飛躍的に成長するきっかけとなったのが“モータリゼーション”。そ言うなれば、一般社会と大衆における自動車の大いなる普及であった。
父親から会社を引き継ぎ、自身の名を関したブランド「ダンヒル」をスタートさせたアルフレッド・ダンヒルは、当時、隆盛の一途を辿っていた自動車の熱狂的なブームに飛び乗り、ドライバーたちのためにレザー製のアウターウエアやアクセサリーを展開し、圧倒的な支持を集めた。
今でこそメンズウエアのイメージが強い「ダンヒル」だが、ブランドを成功に導いたモータカー文化への熱き想いは、この新作スニーカーからも見て取れる。
高い堅牢性を誇り、快適な足取りを約束する「ダンヒル」のスニーカー
ナッパレザーをキルティングした独特のアッパーは、英国のマスキュリンなグランドツーリングカーのシートデザインから着想を得たもの。ブランドの歴史と伝統を培った自動車への愛情を意外な形で意匠に落とし込んでいる。キルティングが醸す未来的なフォルムにアクセントを添えるのが、シューレース脇のグログランテープ。
さらに、ヒール部分にもループ状のテクスチャーテープをあしらい、後ろ姿も抜かりはない。チャンキーなソールは「ビブラム」社の軽量ソールで、堅牢性やクッション性に優れているだけでなく、デザイン面でもコンテンポラリーなムードに一役買っている。
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- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- PHOTO :
- 多田 悟(Rooster)
- STYLIST :
- 仲唐英俊(TABLE ROCK.STUDIO)
- WRITING :
- 佐藤哲也