「冱つ」ってなんと読む?「さえつ」ではありませんよ!冬の季語です!
明日、12月10日は、『ノーベル賞』を設立した研究者、アルフレッド・ノーベル氏の忌日です。
この日にスウェーデンとノルウェーで『ノーベル賞』の授賞式が行われるのが長年の通例でしたが、昨今はコロナ禍に配慮した、フレキシブルな形式がとられております。
2021年は、日本出身・米国籍の気候変動の研究者・眞鍋淑郎さんが、ノーベル物理学賞を受賞されました。去る12月6日、米国でメダルの授与式が行われ、「若い人に気候変動の研究をやってほしい」という、熱い呼びかけが話題になりましたね。
本日は、冬の季語の中から、気候に関連したものをピックアップし、クイズでお届けいたします。
【問題1】「冱つ」ってなんと読む?
冬の季語「冱つ」の読み方をお答えください。
ヒント:「寒気にあって凝結すること。凍る。」という意味の言葉です。
<使用例>
「(手紙の結び文などで)冱つる夜が続きますが、何卒ご自愛くださいませ。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 冱つ(いつ) です。
「冱」という字、漢字辞典で調べますと、なんと「冱つ(いつ)」という読み仮名は載っておらず、訓読みには「冱える(さえる)」「冱る(こおる)」「冱い(さむい)」などがあります。
しかし、国語辞典で「いつ」を調べると「冱つ(いつ)」や「冱て返る(いてかえる)」などの表記が存在しており、現代俳句の冬の季語にもなっている、という現象が…。
「冱つ(いつ)」…深い教養を試される表現と言えそうです。インプットしておいて損はない表現でしょう。
…さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「雪催」ってなんと読む?
冬の季語にもなっている「雪催」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「今にも雪の降りそうなようす。」という意味の言葉です。
<使用例>
「今日はなんだか、雪催な空ですね…。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 雪催(ゆきもよい) です。
雪を催すような状態、という意味の言葉ですね。
お手紙やメールのごあいさつ文で「雪催(ゆきもよい)の日々ですが、いかがお過ごしでしょうか?」と、季節を表現する言葉としても使用できます。
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本日は、12月10日、アルフレッド・ノーベルの忌日に関連した、2021年の『ノーベル賞』の話題にちなんで、
・冱つ(いつ)
・雪催(ゆきもよい)
など、気候を表す冬の季語の難読クイズをお送りしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『ノーベル賞2021』NHK特設サイト/『きごさい歳時記』(NPO法人季語と歳時記の会)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱