クリスマスの花といえば真っ赤なポインセチア。鉢植えでも切り花のアレンジでも、ひとつ部屋に置くだけで、クリスマス気分は盛り上がる。ところが、恵比寿「GINKGO」のオーナー・フローリスト山岡まりさんがクリスマス用に選んだのは、赤いバラ。それも。ポルトガル語で「最愛」という意味をその名にもつ「アマダ」という品種のバラだ。
「花びらの枚数が多く、内側の方が明るい赤なので、ゆっくりと咲くにつれて華やかな赤に変化していく様は、他では見られないバラと言えます」と山岡さん。
クリスマスをイメージさせる色の筆頭は「赤」。赤はキリストが流した血の色で、命を投げうってでも人々の幸福に尽くす、というキリストの覚悟を象徴しているとも言われる。「アマダ」の花びらを見つめていると、そんな深い愛を感じずにはいられない。
もみの木の切り枝をインテリア感覚でアレンジする
テーブルに赤いバラを置き、スパークリングワインをグラスに注ぐ。それだけでも気分は盛り上がるが、そこに、この時期花屋に行くと見かける「もみの木」を取り入れるのもおすすめ。
日本で流通するもみの木の切り枝は、主に国内産とアメリカ・オレゴン州産。ここで山岡さんが選んだのは、細長い葉が枝に密集して付いたオレゴン産のもの。大きめの花瓶に生けるとミニツリー感覚で楽しめるが、写真のように、無造作にバサッと敷いてしまうのも面白い。新鮮なうちは清々しい香りが楽しめるのも魅力。そんなもみの木がクリスマスツリーとして使われる理由は、常緑樹で1年中、緑色の葉が枯れることがないから。その緑色は、永遠の命を象徴すると言われている。
さらに、クリスマス間近になったら、クリスマスカラーからもう1色、清らかな心や魂を象徴する「白」を加えてアレンジ。ツリーに飾るオーナメントを無造作に加えるだけで、パパッと「クリスマスっぽい」アレンジの完成だ!
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- TEXT :
- 堀 けいこ ライター
- PHOTO :
- 島本一男(BAARL)
- 参考書籍 :
- 「花屋さんに並ぶ植物がよくわかる 「花」の便利帖(KADOKAWA)」