1969年にアルベルト・アスペジによってスタートした「アスペジ」。“最上級な普段着”をコンセプトにした上質なカジュアルウエアは、50年以上時を経た今なお世界中の洒落者を虜にし続けている。そして、今や冬のアウターの代表格として市民権を得たダウンジャケットがタウンユースとして普及するきっかけを作ったのも「アスペジ」であったことをご存知だろうか?
ダウンウエアはあくまでアウトドアフィールド専用で着るもので、街着として取り入れることのなかった80年代。アルベルト・アスペジは、「モスキーノ」の創業者であり、当時メンズ部門のデザイナーを務めていたフランコ・モスキーノと共にタウンユース向けのダウンウエアを開発し、感度の高い若者を中心に爆発的なヒットを記録。「アスペジ」の名が国内外に広く知れ渡るきっかけとなった記念碑的アイテムこそ、今回日本限定で復刻を果たした『モスキーノ ダウンジャケット』である。
絶妙なモスグリーンカラーがどこか懐かしさを醸す1着
パンパンに詰まったダウンによるボリュームのあるシルエットが、今見ると新鮮に感じられる1枚。柔らかく起毛したポリエステルの生地感と、クラシックなムードを醸すモスグリーンカラーが、80年代のヘビーデューティな空気を呼び覚ます。ジッパーで着脱できるフードや左胸に配したジッパーポケットなど、シンプルなディテールも趣深さに一役買っている。均衡のとれた外観に対し、ライニングには鮮やかなレスキューオレンジカラーのラインをプラス。羽織って着た際に、チラリとオレンジが顔を覗かせるのも実に洒落ている。オーバー40にはどこか懐かしいが、20代や30代には逆に新しく映るデザインは、時を超えたエバーグリーンな輝きを放っている。
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- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- PHOTO :
- 多田悟(Rooster)
- STYLIST :
- 仲唐英俊(TABLE ROCK.STUDIO)
- WRITING :
- 佐藤哲也