毛足の長いカーディガンに、開襟のパジャマシャツ。ボトムスはボロボロのデニムに黒い『ジャックパーセル』。ベッドの側にあったものをそのまま着てきたようなカート・コバーンのスタイルは、そのさり気なさも含めて一際クールに映った。

音楽界に大きな影響を与え続けているニルヴァーナのカート・コバーン。1967年2月20日生まれ。1994年4月5日没。写真:Getty Images

ファッションを真似た読者も多いだろうが、中でも『ジャックパーセル』は、とりわけ外せないアイテムのひとつ。当時は黒のレザーモデルが大人気だったが、今改めて見てみるとホワイトもぐっと新鮮に思えてくる。思い出補正を抜きにしても、大人になった今でもシンプルに格好良いと思えるデザインが、スタンダードたる所以である。

トウにあしらった“スマイル”がアイキャッチーな目印

写真左から/スニーカー¥14,300・スニーカー¥6,600(コンバースインフォメーションセンター)※税込価格
写真左から/スニーカー¥14,300・スニーカー¥6,600(コンバースインフォメーションセンター)※税込価格

写真左のモデルは、1988年に発売された『ジャックパーセル クラシック』をベースに、素材をレザーでアレンジしたもの。“ヒゲ”と呼ばれる、通常ヒールラベルに入るロゴがタン部分に入っており、他にもフォーム入りの履き口など、随所に当時のディテールを再現している。クラシックなスタイルを踏襲しながら、軽量性、安定性、反発性、通気性を向上させた多重構造のカップインソール「REACT HD」で履き心地を改善するなど、時代に即したアップデートも怠らない。

写真右側のブラックのモデルは、素材にキャンバスを採用したオーセンティックなデザイン。素材感含めた軽快な表情は、頑張りすぎない今の気分にもしっくりとくる。青春時代と同じように、ヴィンテージデニムを合わせるのはもちろん、タックインしたトップスとクロップドのスラックスに合わせて、隙間からソックスを覗かせるなど、今っぽいスタイルにもよく似合う。

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PHOTO :
多田悟(Rooster)
STYLIST :
仲唐英俊(TABLE ROCK.STUDIO)
WRITING :
佐藤哲也