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「プロフィール」


 

本名:ダイアン・ホール(Diane Hall)

出生地:アメリカ合衆国 ロサンゼルス

生年月日:1946年1月5日

1963年の高校卒業後、俳優協会に加入。1969年にウディ・アレンの舞台『Play It again, Sam』に出演し、翌年『ふたりの誓い』でスクリーンデビューを果たす。ウディ・アレンとは公私ともにパートナーとなり、数々の名作品を彼とともに世に送り出してきた。1977年公開『アニー・ホール』でアカデミー賞主演女優賞を受賞。そのほかの代表作に『ゴッドファーザー』『恋愛適齢期』など。また映画『ワイルドフラワー』『電話で抱きしめて』などでは監督を務める。

プライベートでは、ウディ・アレン、アル・パチーノなどと交際してきたが、結婚はしなかった。55歳を過ぎてから養子をふたり迎えている。2025年10月11日に、79歳で死去。

「若いころ/昔」の写真18選


まず、ダイアン・キートンの「若いころ」「昔」の写真を振り返ります。

1970年(24歳) パリにてウディ・アレンと

 

1970年(24歳) NYにてウディ・アレンと

 

1970年10月(24歳) ウディ・アレンと

 

1972年(26歳) 映画『ボギー! 俺も男だ』より、ウディ・アレンと

 

1973年(27歳) 映画『スリーパー』より

 

1974年(28歳)映画『ゴッドファーザー PART II』より

 

1975年(29歳) 映画『ダイアン・キートン 可愛い女』より

 

1975年(29歳) 映画『ウディ・アレンの愛と死』より

 

1976年3月(30歳) 第48回アカデミー賞授賞式にて主演女優賞受賞

 
 

1977年(撮影時30歳) 映画『アニー・ホール』より

 
 

1978年(32歳) 交際していた映画監督のウォーレン・ベイティと

 

1980年(34歳) NYにて

 

1981年12月(35歳)映画監督ジョナサン・デミとNYにて

 

1983年6月(37歳) 映画監督のウォーレン・ベイティとパリにて

 

1984年(38歳) 映画『燃えつきるまで』より

 

1988年(42歳) 映画『情熱の代償』より

 

「映画」ウディ・アレンの『アニー・ホール』など代表作8選


ここからは、チェックしておきたいダイアン・キートンの代表「映画」を8選ご紹介します。ダイアン自身のスタイルが反映された名作『アニー・ホール』もピックアップ。

『ゴッドファーザー』(1972年)

映画ワンシーンより。
映画ワンシーンより。

マリオ・プーゾの同名小説を映画化した、アメリカマフィアの内幕を描いた名作。ダイアン・キートンはアル・パチーノ扮するマイケルの妻ケイを演じる。

あらすじ:移民からマフィアのドンへと登りつめたヴィトー(マーロン・ブランド)。彼の息子で三男であるマイケル(アル・パチーノ)は堅気の世界で生きようとするが、ヴィトーが何者かに襲撃されたことで報復を決意する。

『アニー・ホール』(1977年)

 

数々の名作を生み出してきたダイアン・キートンとウディ・アレンのタッグによる作品。ダイアン・キートンは本作品にてアカデミー賞、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞で主演女優賞を受賞。映画の中での彼女の衣装は、本人の私物または本人のセレクトによるもの。作品そのものもアカデミー賞で作品賞、脚本賞を受賞した。

あらすじ:NYで独身生活を送るコメディアン、アルビー(ウディ・アレン)は、歌手のアニー(ダイアン・キートン)と付き合い同棲を始めるが、徐々にふたりの関係は曇り始めていく。そんな時、アニーは人気歌手からハリウッド行きを勧められて…。

『マンハッタン』(1979年)

 

ウディ・アレンとダイアン・キートンが再タッグを組んだ、あるひとりの男と複数の女性との関係をコミカルに描いた作品。

あらすじ:マンハッタンに住む中年の男アイザック(ウディ・アレン)。二度の離婚歴のある彼が現在交際しているのは、17歳の少女トレイシー(マリエル・ヘミングウェイ)だった。ある日ジャーナリストのメリー(ダイアン・キートン)に出会い恋に落ちたアイザックは、トレイシーに別れを告げるが…。

『花嫁のパパ』(1991年)

『マイ・インターン』や『ホリデイ』などで知られる、ナンシー・マイヤーズ脚本の作品。コメディアンで俳優のスティーヴ・マーティンが父親役、ダイアン・キートンはその妻を演じる。

あらすじ:経営者ジョージ(スティーヴ・マーティン)は、イタリア留学から帰ってきて愛娘(キンバリー・ウィリアムズ=ペイズリー)が突然結婚宣言をし気が動転。相手は資産家の好青年で、非の打ち所がなかった。妻のニーナ(ダイアン・キートン)は大喜びで、ジョージもしぶしぶと了承するが…。

『ファースト・ワイフ・クラブ』(1996年)

ベット・ミドラー(左)、ゴールディ・ホーン(中央)と。
ベット・ミドラー(左)、ゴールディ・ホーン(中央)と。

オリヴィア・ゴールドスミス著の『ファースト・ワイフ・クラブ』を映画化した作品。

あらすじ:自殺してしまった友人の葬儀で久々に再会を果たした、三人の熟年女性。 アニー(ダイアン・キートン)は夫と別居中、映画女優のエリース(ゴールディ・ホーン)は離婚調停中、ブレンダ(ベット・ミドラー)の夫には浮気癖があった。それぞれ夫の悩みを抱える三人は意気投合し、夫への復讐をする「ファースト・ワイフ・クラブ」を結成することに。

『恋愛適齢期』(2003年)

共演のジャック・ニコルソン(中央)、アマンダ・ピート(左)と。
共演のジャック・ニコルソン(中央)、アマンダ・ピート(左)と。

ナンシー・マイヤーズ監督作品の、熟年男女の恋愛を描いた作品。ダイアン・キートンはゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門で主演女優賞を受賞。

あらすじ:63歳で独身、現役プレイボーイのハリー(ジャック・ニコルソン)は、若く美しい恋人マリン(アマンダ・ピート)の母親の別荘に、休暇を過ごそうとやってきた。そこでマリンの母エリカ(ダイアン・キートン)と鉢合わせしてしまう。気まずい空気の中、ハリーは心臓発作で倒れてしまい、療養のためエリカの別荘で過ごすことになる。

『また、あなたとブッククラブで』(2018年)

左から共演のメアリー・スティーンバージェン、ジェーン・フォンダ、キャンディス・バーゲン。
左から共演のメアリー・スティーンバージェン、ジェーン・フォンダ、キャンディス・バーゲン。

豪華俳優陣が共演。2023年に続編の『ブッククラブ/ネクストチャプター』が公開されている。

あらすじ:夫を亡くしたダイアン(ダイアン・キートン)、経営者で独身を貫いているヴィヴィアン(ジェーン・フォンダ)、20年近く前に離婚して以来、独身の判事シャロン(キャンディス・バーゲン)、夫とまた親密になりたいキャロル(メアリー・スティーンバージェン)。若いころから大の仲良しだった4人は、毎月の読書会を楽しみにしていた。ある月の課題図書となった官能小説に触発され、新たな一歩を踏み出す彼女たちだったが…。

『50年後のサマーキャンプ』(2024年)

ダイアン・キートンの遺作。

あらすじ:ノラ(ダイアン・キートン)、ジニー(キャシー・ベイツ)、メアリー(アルフレ・ウッダード)の3人は、幼いころにはキャンプで夏をともに過ごしていた。それから50年後、キャンプの懇親会を通して互いの必要性を思い出す。

「子ども」との写真2選


生涯独身を貫いたダイアン・キートンは、1996年に娘デクスター、2001年に息子デュークを養子として迎えています。ここからは「子ども」との写真をお届け。

2014年7月 映画『最高の人生のつくり方』プレミア

 

2018年9月 映画『また、あなたとブッククラブで』プレミア

 

「ファッション」お洒落の秘訣5箇条、写真26選


ダイアン・キートンはハリウッドきってのファッショニスタ。彼女独自のスタイルは、ウディ・アレンの映画にも色濃く反映されていました。ここでは、ダイアン・キートンのスタイルを築くための秘訣5箇条をご紹介します。

【1】ハット×アイグラスで華やかに

1993年7月(47歳) 水玉の色を拾った白小物で華やぐ

 

2008年5月(62歳) ブラウンのボーラーハットでトラッドに

 

2013年12月(67歳) クラウンの高いハットでモードを醸す

 

2014年4月(68歳) マスキュリンなモノトーンスタイルの完成度アップ

 

2020年2月(74歳) ブリムの広いハットで女優オーラを放つ

 

2021年4月(75歳) ハット×サングラス×チェック柄マスクがチャーミング!

 

【2】ベルトマークでスタイルアップ

2001年10月(55歳) カジュアルボーダーをベルトマークで格上げ

 

2004年5月(58歳) アウターをベルトマークしてメリハリを

 

2014年7月(68歳) 白スーツに黒の太ベルトがよく映えて

 

2018年4月(72歳) ベルトでウエストの位置を高く見せる

 

2018年6月(72歳) メリハリシルエットを作って着映える

 

【3】たっぷりフレアシルエットで華やぐ

1994年1月(48歳) 甘辛バランスが絶妙

 

2005年10月(59歳) タイトなニットとフレアスカートで美体型

 

2008年6月(62歳) レギンスを忍ばせ程よくカジュアルダウン

 

2017年6月(71歳) ベルトマーク×フレアスカートで白黒コーデを華やかに

 

2017年10月(71歳) 丸みのあるフレアスカートで個性を語る

 

【4】モノトーンでシックに

2004年2月(58歳) 黒小物が活きるエレガントスタイル

 

2005年1月(59歳) 大人だからこそ絵になるチュールスカートスタイル

 

2014年5月(68歳) ドット柄パンツで遊び心をひと匙

 

2014年10月(68歳) ソックスや黒縁アイグラスでプレッピーな味付けを

 

2018年3月(72歳) チェック×ベルトマークで黒コーデを立体的に

 

【5】小物使いで着こなしをブラッシュアップ

1996年1月(50歳) 顔周りを飾り付け、脱・生真面目なスーツスタイルへ

 

1996年10月(50歳) 白の気品を引き立てるパールネックレスを活用

 

2004年1月(58歳) 大粒パールネックレス×レザーグローブが好作用

 

2004年2月(58歳) 赤をバランスよく散らして生き生きと

 

2019年9月(73歳) チェック×ボーダーがプレイフル!

 

「晩年」の写真5選


最後に、亡くなる前年までの「晩年」の写真を5選お届けします。“こんな風に、素敵に年を重ねたい”そう思わせるような、個性を表現する美学を伝え続けた彼女。その確立されたスタイルとチャーミングな魅力に浸って。

2022年8月(76歳) ハンド&フットプリントセレモニー

 

2022年10月(76歳) ラルフ ローレン 2023春レディ・トゥ・ウェアコレクション

 

2023年7月(77歳) パリ ファッションウィークにて

 

2023年9月(77歳) NYファッションウィークにて

 

2024年8月(78歳) LAにて

 

世界中から彼女の死を惜しむ声が聞かれるなか、かつての恋人だったアル・パチーノは、友人に「最大の後悔は、チャンスがあったときにキートンと結婚しなかったことだ」と語ったと報じられています。

また公私ともにパートナーであったウディ・アレンも「“最もユニーク”と語るには文法的に正しくないが、ダイアン・キートンについて語るとき、あらゆるルールは適用しない。ほかの誰とも異なり、彼女の顔と笑い声はあらゆる空間を照らした。彼女がいない今、世界は少し寂しい。しかし、映画には彼女が残っている。あの偉大な笑い声は今も頭のなかで響いている。」とニュースサイト『The Free Press』に追悼文を寄稿しました。

彼女の個性的な輝きは、これからも色褪せることなく映画史と私たちの心に残り続けるでしょう。

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この記事の執筆者
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EDIT&WRITING :
阿部芙美香
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