真っ暗なランウェイに、蛍光色のネオンが光るボディースーツを着用したモデルが登場するという、テクノライクなシーンでスタートした「DIOR(ディオール)」の秋冬 2022-2023 プレタポルテ コレクションショー。
ステージの装飾タイトル「The Next Era」のとおり、新しい時代を感じさせるルックが多数お目見えしました。メゾンの伝統を尊重しながらも先進的なテクノロジーを取り入れ、過去から現在、そして未来へのつながりが表現されたといいます。
ディオールが継承する伝統に新たな価値が宿った最新クリエイションから、注目のルックをチェック。Precious.jp独占で公開する、製作シーンの様子も併せてご覧ください!
ハイブリッドなスタイルが登場!ディオール秋冬 2022-2023 コレクションが発表に
今季のコレクションでマリア・グラツィア・キウリが提案したコンセプトは、美的感覚と技術によって体と洋服の新たな関係を再構築すること。メゾンのヘリテージデザインが再解釈され、ファッションとテクノロジーを融合させた、ハイブリッドなクリエイションが誕生しました。
象徴的だったのは、オープニングを飾ったボディースーツ。蛍光色のネオンラインが動脈と静脈のネットワークのようにスーツを這う特徴的なデザインには、温度を一定に保つ機能が備わっているのだといいます。
このような前衛的なデザインは、2015年に創設されたイタリアのスタートアップ企業「D-Air Lab」とのコラボレーションによるもの。身体の表面の湿度を管理し、必要なときには温めてくれるという革新的なシステムが、ディオールのクチュールデザインに見事に落とし込まれました。
ディオール秋冬 2022-2023 プレタポルテ コレクションの注目ルックを厳選
今季のコレクションショーでは、1947年に発表されたアイコニックな「バー」ジャケットも進化。女性的なシルエットが当時センセーショナルな話題を呼び、ムッシュ ディオールの成功を揺るぎないものとしたアイコンアイテムが、革新的な技術とクラフツマンシップの融合により新解釈されました。
メッシュ素材に繊細な刺繍が施されたデザインや、メンズのワードローブとして知られる「グリザイユ」と呼ばれるグレーのツイード素材も登場。スカートも同様にアップデートされ、角度によってロングやショート、そしてプリーツカットに見える大胆な仕立てが印象的でした。
また、多くのルックに取り入れられた刺繍パターンは、ムッシュ・ディオールの自邸の温室に飾られていた壁掛けからインスピレーションを受けたものだといいます。植物や花、動物が描かれたエキゾチックな柄が再解釈され、ディオールが放つエレガントな魅力に華を添えていました。
【Precious.jp独占公開】職人技術が光る製作の舞台裏をチェック
今季のコレクションでコラボレーションしたイタリアのスタートアップ企業「D-Air Lab」が手掛けるのは、身体表面の湿度を管理して必要に応じて温めるという先進的な技術。
スポーティな素材にメゾンのサヴォワールフェールが宿る優美な刺繍を見事に調和させ、「ハイブリッド」なクリエイションを完成させています。まさに過去と未来が交差するかのような、前衛的なデザインに。
今季のコレクションで多く登場した「バー」ジャケット。ルック34ではメッシュ地に刺繍が映える大胆なデザインに。また、主にメンズのワードローブに用いられるグレートーンの「グリザイユ」素材も多く取り入れられました。
ロジェ・ヴィヴィエのアーカイブを再解釈したパンプスも登場
今季のコレクションに登場したいくつかのルックで足元を飾ったのが、ロジェ・ヴィヴィエがかつてディオールのために製作したという、アイコニックなパンプスを再解釈したもの。ルック1やルック5のスタイルにも合わせられています。
刷新されたパンプスには、足の甲やくるぶしの周りにテクニカル素材でストラップが施されています。クラシカルな刺繍装飾と見事に調和した、ハイブリッドなデザインが印象的でした。
ディオールの秋冬 2022-2023 プレタポルテ コレクションショーの様子は、オフィシャルサイトやSNSからご覧いただけますので、最新ルックを是非チェックしてみてください。
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- SOPHIE CARRE / Andrea Cenetiempo / Laura Sciacovelli
- WRITING :
- 河野未奈
- EDIT :
- 石原あや乃