1983年に発表されたG-SHOCK初代モデル『DW-5000C』は、シンプルでありながら完成された角型デザインと耐衝撃性を備えた屈強なつくりを備え、発売から約40年を経た現在まで、G-SHOCKの金字塔として時計ファンを魅了した名機。これまでに復刻版やフルメタルタイプ、G-SHOCKの開発者である伊部菊雄氏の発案から誕生した“金無垢モデル”など、スペシャルなモデルも発表されている。

今回紹介する『MRG-B5000』は、この伝家の宝刀ともいえるG-SHOCKオリジンの角型デザインを『MR-G』シリーズに初めて採用したモデルだ。他の『MR-G』シリーズ同様、生産はカシオのマザー工場である「山形カシオ」の時計組立ライン「Premium Production Line」で行われている。

隅々まで匠の技が息づく美しい輝きの研磨を実現

『MRG-B5000D-1JR(シルバー)』¥396,000(税込) 
『MRG-B5000D-1JR(シルバー)』¥396,000(税込)

『MRG-B5000』は『DW -5000C』の角型デザインを引き継ぎながら、複雑な形状の細部に至るまで高品位な研磨処理を施すため、ベゼルを25のパーツに細分化。これによって凹凸のあるベゼルをパーツごとに隅々まで研磨することが可能に。バンドも、表面の丸い穴に別体のピンを埋め込む構造により、微細な部分まで研磨ができ、かつてない高い質感を実現している。研磨には平滑度が高く美しい輝きのザラツ研磨を採用。さらに、ひとつひとつを熟練職人がていねいに磨き上げている。

バンドのディンプル部は別パーツ構成。各パーツに磨きをかけてから組み上げることで、凹部など研磨処理の難しい部分も、歪みのない美しい仕上がりに。
バンドのディンプル部は別パーツ構成。各パーツに磨きをかけてから組み上げることで、凹部など研磨処理の難しい部分も、歪みのない美しい仕上がりに。
暗所での視認性を確保する高輝度なLEDバックライト「スーパーイルミネーター」。  
暗所での視認性を確保する高輝度なLEDバックライト「スーパーイルミネーター」。

日本が生んだ最先端素材でより高度な耐衝撃性を構築

ケース、裏蓋、ボタンまで、日本で開発された高硬度合金によって仕上げた、強度と美を併せ持つ外装。
ケース、裏蓋、ボタンまで、日本で開発された高硬度合金によって仕上げた、強度と美を併せ持つ外装。

長く鏡面の美しさを保ち、傷が付きにくい、日本で開発された先端素材をふんだんに使っていることも『MRG-B5000』の特徴のひとつだ。ケース・裏蓋・ボタンは高硬度の64チタン、トップベゼルは純チタンの約4倍の硬度でプラチナと同等の輝きを持つコバルトクロム合金「コバリオン」、バンドには純チタンの約3倍の硬度を持ちながら、加工性に優れたチタン合金「DAT55G」を使用。

構造進化では、ベゼルパーツの間に、衝撃を吸収するための緩衝体を組み込むことで耐衝撃性を確保した、新開発の「マルチガードストラクチャー」が採用されている。

25個に細分化されたベゼルパーツ。T字バーと板バネを組み合わせた四隅のサスペンションパーツやシリコン緩衝体を組み込むことにより、ショックアブソーバーとして機能させ、モジュールへの衝撃を緩和している。
25個に細分化されたベゼルパーツ。T字バーと板バネを組み合わせた四隅のサスペンションパーツやシリコン緩衝体を組み込むことにより、ショックアブソーバーとして機能させ、モジュールへの衝撃を緩和している。

デザイン面では、素材の特性を生かした鏡面仕上げを多用し、メタルの美しさが際立つチタンカーバイト処理とDLCコーティングを施すことで『DW-5000C』の象徴である”黒”を輝きのあるメタルで表現。ボタン、裏蓋などはゴールドIPで仕上げている。

『DW-5000C』のアイコンである、レンガパターンとレッドのサークルラインが目を引くダイアルも受け継がれた。
『DW-5000C』のアイコンである、レンガパターンとレッドのサークルラインが目を引くダイアルも受け継がれた。

機能面では、標準電波受信に加え、Bluetooth(R)でスマートフォンの専用アプリ「CASIO WATCHES」と連携可能なモバイルリンク機能を搭載。自動時刻修正を行うほか、アプリから時計の設定もできる。また、ソーラー充電システムや高輝度なLEDライトを備えるなど、実用性も極めて高い。

G-SHOCKオリジンのデザイン継承に加え、日本開発の最先端素材や、匠の技による研磨技術をひとつにしたこの完成度は、至高と呼ぶにふさわしい逸品。メタルの重厚な輝きだけにとどまらず、かつてない上質な質感も体験できる。これぞキャリアを重ねたビジネスパーソンが持つべきウォッチだ。

問い合わせ先

カシオ計算機お客様相談室

TEL:03-5334-4869

この記事の執筆者
主にモノ雑誌を中心に’80年代から活動するライター。トレンド製品や斬新な着想から生まれたガジェット全般の執筆に取り組む一方で、腕時計やバッグ、シューズといった、男の逸品をテーマにした記事も手がけている。
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