船(ボート)底のようにネックラインが横に広がっているボートネックのトップスは、首がスッキリ見えるうえ、華奢な鎖骨もちらりとのぞいてフェミニンな雰囲気を演出できるアイテム。ニットやカットソーで人気のディティールですが、下着のプロである川原好恵さんによると「隠すべきブラジャーのストラップが見えてしまっている人が、意外に多い」といいます。

では、どんなブラジャーを選べばそんな失敗を防げるのか、教えていただきましょう。

ボートネックで絶対に避けたいのは下着が「見えちゃってる」感。どっちつかずが失敗のもと

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華奢な鎖骨がのぞくボートネックは春コーデに活躍。下着で失敗しないように気をつけて

首周りが解放されるボートネックの服は、気温が高くなってマフラーやストールを脱いだ春にぴったりのアイテム。ただ、ブラジャーのストラップが見えてしまっては、せっかくのおしゃれも残念なものに。広めに開いたネックラインでも安心で、スッキリと着こなすためには、肩紐のないストラップレスブラを着用することをオススメします。

とはいえ、肩紐がないと「ブラジャーが落ちてくる」あるいは「心もとなくて心配」という方も。そんな方は、あえてデザインされた肩紐を「見せる」という選択もありです。例えば、細い肩紐が2本または3本あしらわれている「スパゲティストラップ」と呼ばれるものは、下着の生々しさが出ないのでオススメ。デザイン的にも多いので、見つけやすいと思います。

避けたいのは、本来隠すべき下着が「見えちゃってる」と思われること。ベージュのブラジャーの肩紐などは、どうしても下着の生々しさが出てしまいますし、ましてや伸びてしまったストラップなどはもってのほか。「下着が見えちゃっている人」になってしまわないために、見せるか見せないか、しっかり決断しましょう。

肩紐のない「ストラップレス」 or 見せてOKの「スパゲティストラップ」。どっらを選ぶ!?

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コートを脱いだ春のファッションはボディラインが出やすくなるため、下着選びも重要に

ボートネックを着るときに選ぶべきは「ストラップレスのブラジャー」または「スパゲティストラップのブラジャー」のどちらか。好みに合わせて選択を。

■1:ストラップをなくしてスッキリとした首回りを叶える「ストラップレスのブラジャー」

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ストラップレスブラは1枚あると、春夏の装いに活躍します

ボートネックは、鏡の前で立っているときはストラップが見えなくても、動くとネックラインがずれて見えてしまうことがあります。ストラップを見せたくない、あるいは首周りをスッキリさせたいなら、肩紐のない「ストラップレスブラ」を選択すれば安心です。

■2:安心の着け心地で、見えてもOKの肩紐を備えた「スパゲティストラップのブラジャー」

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スパゲティストラップはネックラインから見えても下着の生々しさが出ないから便利です

肩紐のない「ストラップレスブラ」は心配、あるいは苦手という方は、見えても下着の生々しさを感じない細い肩紐のスパゲティストラップのブラジャーをオススメします。色はトップスの色と同色ならカラーコーディネートも完璧。難しい場合は、黒や赤、ビビッドな色などくっきりとした色がオススメです。スパゲティストラップでもベージュやパステル調の色は下着っぽさが出てしまうので、避けた方が無難です。

ボートネックの下に着るインナーは、首周りが広く開いたデザインを選んで抜かりなく

春とはいえ、まだまだ気温が低い日も多いため、冷えないようにインナーが必要なときも。ブラジャー同様、インナーが「見えちゃってる人」にならないように、賢く選びましょう。

春冷え対策にも!ネックラインからチラ見えしない「オフショルダーインナー」

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ボートネックよりひと回り首周りの開きの広いインナーを選びましょう

インナーを着るときはチラ見えしないように、首周りが広く開いた、オフショルダーデザインのものを用意しておくと良いでしょう。1枚あると、春のおしゃれに活躍します。


肩紐を見せるか見せないかは、ボートネックの服だけでなく、肌を露出するアイテムが増える春夏のおしゃれに共通するテーマです。見せるつもりのない下着が見えてしまって、せっかくのコーディネートが台無しにならないように、肩紐のデザインは常に意識したいですね。

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この記事の執筆者
文化服装学院卒業後、流通業界で販売促進、広報、店舗開発を約10年経験した後、フリーランスとして独立。下着通販カタログの商品企画などを経て、現在はランジェリーを中心に、雑誌、新聞、ウェブサイトなどで執筆・編集を行なう。モットーは「ラグジュアリーからプチプラまで」。国内外の展示会・店舗を幅広く取材する。
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ILLUSTRATION :
津田小友紀
WRITING :
川原好恵
EDIT :
石原あや乃