先にお伝えした、まったく新しいジュエリーウォッチ”クッサン ドゥ カルティエ”をはじめ、一流の美学とエレガンスが宿る新作ウォッチの数々を発表した「カルティエ」。今回ご紹介するのは、「メゾンを象徴するフォルムのウォッチに新たにフォーカスを当てる」と定義されている“カルティエ リーブル”コレクションです。
2002年からこれまで、その豊かなインスピレーションを結実させた新作を生み出してきた、このジュエリーウォッチコレクション。過去にはその定義の通り、“ベニュワール”や“クラッシュ ウォッチ”といったアイコニックなモデルのデザインコードを自由に再解釈し、遊び心を加えた独創的なクリエイションを発揮してきました。
しかし、第9弾となる今年の新作は昨年までとは異なり、フォーカスを当てた「メゾンを象徴するフォルムのウォッチ」が何か想像できない、どころか、それが「腕時計」であることに驚かされるようなデザイン! 大胆で奔放で、とびきりグラマラスなジュエリーウォッチが誕生しました。
ウォッチからブレスレットへ、そしてその逆にも華麗に瞬間変身!
2022年の“カルティエ リーブル”コレクション、その特徴、そして最大のチャームポイントは、まさかの「両A面」! まるでゴムのようなしなやかさで裏返り、表側はウォッチ、裏側はブレスレットとして楽しむことができるリバーシブルなのです。
インスピレーションの源となったのは、元祖「ハリウッドの女王」、往年の大女優であるグロリア・スワンソンのために1930年代に製作された、ロッククリスタルとダイヤモンドの見事なブレスレット。連なるトライアングル状のリンクに、同じくトライアングルのモチーフをあしらったブレスレットは、時計ケースとまるで一体化し、グラマラスで官能的なオーラを放ちます。
ジュエリーをウォッチへ、ウォッチをジュエリーへ、思うままに変身させることができるこの“カルティエ リーブル”コレクションは、まさに「カルティエ」スタイルを具現化させた作品と言えるでしょう。
ウォッチとジュエリーのボーダーを取り払った稀有な意匠。それを実現させたのは、メゾンの卓越したクラフツマンシップです。時計職人はケースを回転させる方法を模索し、軸となるバネを特別に開発しました。同様に時刻調整システムもまた、トライアングルになったウォッチの立体感を損なわないように刷新され、サイドに取りつけられています。
さらにこのタイムピースを非凡にしているのが、ジュエリーセッティングの妙。幾何学的なアプローチを取ったモチーフの個性が、「カルティエ」が新たに開発した「トライアングルセッティング」によって引き立てられています。“クッサン ドゥ カルティエ”にも用いられた「トライアングルセッティング」は、従来、時計に採用されることが多いグレインセッティングとは異なり、ケースにダイヤモンドを直接セット。メタルパーツを極限まで減らすことによって、ストーンの美しさを最大限に引き出します。
メゾンを象徴するカラーパレットに沿った、3種類のモデルで展開!
2022年の“カルティエ リーブル”コレクションは、ピンクゴールドが2種類、そしてホワイトゴールドの3モデルで展開されています。いずれも「カルティエ」の伝統的なカラーリング、それでいながらハリウッド華やかなりし時代のグラマラスさも漂う、稀有な個性を宿します。
■1:ガーネットのレッドを効かせた、妖艶でスパイシーな表情
■2:寒色系のカラーストーンが織りなす、クールなエレガンス
■3:静謐な迫力をかもし出す、ホワイトゴールドとダイヤモンド、ブラックスピネル
昨年の約2倍もの新作を発表した2022年の「カルティエ」。その幅広いクリエーションに共通するのは、「時間の過ごし方を問う」かのような、美しい哲学が内包されていることです。
「私は常に前向きよ。決して後悔はしない。起きている間は常にワクワクしているわ」──グロリア・スワンソンが遺した言葉は、この美しくも力強いジュエリーウォッチを通して、改めて今、ポジティブに時を過ごして生きていくことの大切さを教えてくれます。
※掲載商品の価格は、すべて税込み予定価格です。
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- TEXT :
- 岡村佳代さん 時計&ジュエリージャーナリスト