「ここぞ」の日、ワントーンで究めるパーソナルな美しさ「印象に残る人がまとう、極上の白」

内面の輝きを呼び覚ます白――。モードにも、華やかにも、躍動的にも、そして理想の自分にもなれるのが白の魅力です。可能性を秘めた白が、前向きな気持ちで挑みたい特別な日に、輝きと自信をもたらします。

ミニマルな色だからこそ秘めた美が解き放たれて

白のドレスコートをまとった女性
コート¥572,000・スカート/参考商品・バッグ¥231,000(ジョルジオ アルマーニ ジャパン〈ジョルジオ アルマーニ〉)、ピアス¥7,590,000・ブレスレット各¥825,000(シャンテクレール)

大胆さも、しなやかさも、現代に生きる女性の多彩な魅力を引き立てる白に身を包んで、颯爽と。清新な白のドレスコートは、着る人の内面を映し、その魅力を倍増させる。スタンドカラーの襟をキュッと留めてタイトにすれば、ダイナミックに翻るフレアシルエットがさらに引き立つ。


端正に、ドラマティックに「白」を重ねて今、颯爽と歩き出したい

春を迎える前、越後上布を晴天の雪の上に晒さらして漂白する「雪晒し」。江戸時代から伝わる自然の漂白法で、オゾンが植物繊維を漂白し、白地は冴えて、染めの色はより鮮やかになるといいます。清らかな白が春を待ち、丁寧に仕立てられて、夏に心地よく涼を届けるという物語に、私たちの美意識に息づく「白」への畏敬や憧憬を感じます。

白は清潔感とラグジュアリーを同時に叶える特別な色。味方につければ、これほど効果的に着映える色はありません。けれど白は、その純粋で凛烈な気魄に向き合うだけのパワーと、受け止める大人の女性としての寛容さが問われる色でもあります。だからこそ、そんな手強さを超えたところに、『白をまとう』心意気や知性、佇まいの美しさが感じられて、人を魅了するのでしょう。

そして春、始まりの白、浄化の白、力強い白、そしてなにより華やかな白。あれこれ不安を抱え、先が見えない不確定なものに支配される時代から、心解き放ちたい今。トンネルを抜けると、そこには雪国ならぬ『ラグジュアリーで新しい白』が待っていました。

何色にも染まることができる白は、それゆえ時代の気分をも映し出すキャンバスのような存在。エフォートレスでカジュアルな気分は、白のハードルを下げ、手強さを払ってくれました。けれど今、心をとらえる白は、私たちを内から外へと誘い出す、程よい緊張感のある端正で優雅な白なのです。

例えば、繊細なレースで優しく奥行きを重ねたり、美しいシルエットのジャケットやコートで圧倒的な存在感を放ったり、揺れるスカートでドラマティックに演出したり…。さらには、白のもつ可能性を存分に引き出す配色も楽しみたい! そんなラグジュアリーな白への気持ちの高まりが抑えられません。何かが始まる予感を、極上の白の可能性に託して、歩き出したい春なのです。(文/藤田由美・編集者)

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

問い合わせ先

PHOTO :
生田昌士(hannah)
STYLIST :
大西真理子、来住昌美(プロップ)
HAIR MAKE :
野田智子
MODEL :
立野リカ(Precious専属)
WRITING :
藤田由美
EDIT&WRITING :
川口夏希、小林桐子(Precious)