ネクタイの結び方のひとつ、ダブルノットをご存知だろうか。決してダブルブレストスーツ専用の結び方ではなく、ノットを2個つくるわけでもない(できたら凄いが……)。ダブルノットとはプレーンノットの変形で、大剣を二重に巻いて結ぶやり方である。「セミウィンザーノットほどのボリュームはいらないけれど、プレーンノットではバランスがいまいち」というときに、これが役立つのだ。
ダブルノットはネクタイの種類によって向き不向きがある
ネクタイには芯材が入っていることをご存知かと思う。ところが、生地や幅によっては、ダブルノットでもボリュームが出過ぎてしまうことが往々にしてある。対して、相性がいいのは、芯材を使っていないセッテピエゲやフレスコタイなど。これら薄手のネクタイは、スカーフのような柔らかで優雅な仕上がりを楽しめる反面、プレーンノットではボリュームが足りない。そこで、ダブルノットの出番なのである。上の写真では、芯材のないフレスコタイを使い、さらにカラークリップを用いることで、より立体感のあるVゾーンをつくりだしている。
上手に結ぶ際のポイントは、プレーンノットに比べやや大剣側を長めにとることと、巻きつけた大剣の通す箇所を間違えないことだ。
長さをバランスよく調節する意味でも便利!
ダブルノットには、ネクタイの長さを調整する効果もある。そもそもネクタイを結んだときの格好のいい長さのバランスとは、大剣がベルトの上に少し乗っかるくらいとされている。ところが、ネクタイの長さはまちまち。プレーンノットでは長すぎて、セミウィンザーノットでは短すぎる。そんなときにもダブルノットは有効だ。ノットのボリュームと長さのバランスで困ったときは、ぜひダブルノットで伊達なVゾーンを構築していただきたい。
結び方の手順
1)小剣を短めに、大剣を長めにとる。
2)小剣を下に、大剣を上にクロスさせる。
3)大剣を前から裏に回す。
4)ふたたび、大剣を前から裏に回す。
5)1回目と二回目のループの間に大剣を上から通す。
6)形を整え、小剣を引っ張りながらノットをあげれば完成!
※価格はすべて税抜です。
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- MEN'S Precious編集部
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- 河又雅俊