ウィーン国立歌劇場による、2016年日本公演が開幕しました。

オペラ『ナクソス島のアリアドネ』のツェルビネッタ役のダニエラ・ファリー(右)と作曲家役のステファニー・ハウツィール(左)©Kiyonori Hasegawa

オペラの殿堂、ウィーン国立歌劇場。音楽の都、オーストリア・ウィーンを代表する歌劇場による、三本の名作オペラの来日公演が行われました。

そのトップバッターとなる作品は、東京文化会館で上演される、R.シュトラウス作曲の『ナクソス島のアリアドネ』。元は劇中劇として誕生し、のちに現在の独立したオペラとして改訂された、「ウィーンらしさ」を感じることができる作品です。

2016年は、1916年のウィーン宮廷劇場での初演からちょうど100年、メモリアルイヤーでもあります。

『ナクソス島のアリアドネ』、プロローグの1シーン ©Kiyonori Hasegawa

物語の舞台は、ウィーンにある富豪の邸宅。晩餐会のあとには、オペラ『ナクソス島のアリアドネ』と、喜劇が催される予定になっていました。

しかし、主人が「同時に上演するように」と命じたことから、登場人物たちは混乱し、動揺します。さまざまな意見が飛び交うなか、喜劇団の華、ツェルビネッタの働きもあり、ついに喜劇と融合したオペラ、『ナクソス島のアリアドネ』の幕が上がることに。

作品は二部構成となっており、前半は登場人物たちによるプロローグ、後半は劇中劇のオペラとして、『ナクソス島のアリアドネ』が上演されます。

『ナクソス島のアリアドネ』の劇中劇であるオペラの1シーン ©Kiyonori Hasegawa

この『ナクソス島のアリアドネ』日本公演について特筆すべきは、長らくオペラの世界から離れていたマエストロ、マレク・ヤノフスキの帰還でしょう。1990年代以降オペラの世界を離れ、各地のオーケストラでその手腕を発揮してきたヤノフスキ。その偉大な指揮者が、得意とするR.シュトラウスの作品で、ウィーン国立歌劇場という大舞台に帰ってきました。

さらに、印象的な役柄であるツェルビネッタを演じるのは、類まれなる表現力で多くの聴衆を魅了してきた、ダニエラ・ファリー。これまでに、ドイツのバイエルン国立歌劇場をはじめ、各地のさまざまな劇場においてツェルビネッタ役で活躍してきた彼女。超絶技巧のコロラトゥーラをはじめ、驚異的な歌唱力に終始、圧倒されることでしょう。特に「現代最高峰のコロラトゥーラ」とも評される彼女が演じる、「ウィーンのツェルビネッタ」は圧巻です。

『ナクソス島のアリアドネ』に続き、11/6からは同じく東京文化会館で『ワルキューレ』が、11/10からは『フィガロの結婚』が神奈川県民ホールで上演される、ウィーン国立歌劇場 2016年日本公演。本場、ウィーンの最高峰のオペラを堪能することができる、またとない機会が到来しました。

ウィーン国立歌劇場 2016年日本公演(終了)

公式サイト:http://www.wien2016.jp/

『ナクソス島のアリアドネ』

会場/東京文化会館 大ホール
日程/10/25(火)~10/30(日)
料金/S:¥63,000、A:¥58,000、B:¥53,000、C:¥48,000、D:¥32,000

『ワルキューレ』

会場/東京文化会館 大ホール
日程/11/6日(日)~11/12(土)
料金/S:¥67,000、A:¥61,000、B:¥54,000、C:¥49,000、D:¥33,000

『フィガロの結婚』

会場/神奈川県民ホール 大ホール
日程/11/10(木)~11/15(火)
料金/S:¥65,000、A:¥60,000、B:¥54,000、C:¥49,000、D:¥33,000

この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
2017.9.1 更新
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クレジット :
文/難波寛彦
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