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御殿山の場所は?「最寄駅」と「地図」
御殿山の「場所」
御殿山の場所は、高輪台地の南端、北品川4丁目から5丁目あたりです。御殿山は池田山、島津山、花房山、八ッ山と並ぶ、江戸時代から由緒ある大名屋敷や邸宅があった高台「城南五山」のひとつで、都内の由緒あるブランドエリアです。町名としては残っていませんが、エリア内の学校やマンション名などに「御殿山」が使われています。
御殿山の「最寄り駅」
都内の高級住宅街は、最寄り駅が遠いことが多いですが、御殿山があるのは京急本線の通る北品川駅より徒歩5分のアクセスのよいエリアです。JR山手線・東海道本線・京浜東北線・横須賀線・東海道新幹線や京急本線の通る品川駅からも、徒歩10分程度。JR山手線・埼京線・湘南新宿ラインなどの通る大崎駅からは15分程度。交通の便は抜群によい場所です。品川駅は、羽田空港、成田国際空港にもアクセスしやすくてとても便利。2027年を目標にリニア中央新幹線も開通する予定です。
御殿山の「場所」
御殿山の「歴史」
江戸時代、御殿山は桜の名所として知られており、春になると江戸から花見客が押し寄せました。この桜は、寛文年間(1661年〜)に吉野山から移植したものといわれています。庶民の花見の場所として整備されたのは、享保元年(1716年)8代将軍徳川吉宗のときで、品川沖を望むことができる景勝地として有名でした。すぐそばの浜辺では海草採りや潮干狩りを楽しむ人たちの姿もありました。
嘉永6年(1853年)6月、ペリーの率いる軍艦「黒船」が浦賀沖に開国を求めて来航した際、脅威を感じた江戸幕府は、品川沖の海上に砲台である品川御台場を開設します。この造築のために必要な土砂は、御殿山の品川御殿から高輪泉岳寺にかけての山を崩して採掘されました。
安政5年(1858年)、幕府はアメリカ、オランダ、ロシア、イギリス、フランスと立て続けに修好通商条約を結びます。そして、文久元年(1861年)、御殿山に洋風建築の英国公使館が建設されました。そして、明治25年頃には、実業家の原六郎が、御殿山に広大な庭園と邸宅を構えました。現在の御殿山トラストシティや、原美術館のあった場所です。
御殿山の「由来」
「御殿山」という名は、徳川将軍家の別邸「品川御殿」に由来があるといいます。花見の名所となる前、この辺りには鷹狩場がありました。歴代将軍がよく訪れていた場所で、御殿はその休憩所として使用されていました。海を一望できる立地から、軍事的な意味をもっていたともいわれています。
歴代将軍のなかでも最もこの場所を訪れたというのが3代徳川家光です。東海寺開山の沢庵宗彭が小出吉英(但馬国出石藩主)に宛てた書状には、「品川は景色もよく時々疲れを取りにくるところだ」という家光の言葉が書き溜められています。その後、品川御殿は元禄15年(1702年)の2月に起こった火事により焼失。以後再建されることはありませんでした。御殿の所在地は、現在の北品川4丁目の東京マリオットホテル付近と推定されています。
御殿山の「魅力」
■1: 高い建物がない
御殿山エリアである北品川4〜6丁目の中には、第一低層住居専用地域の指定がある場所があり、「建物の最高の高さは10mまで」と決められています。そのため、マンションも低層で、閑静な街並みが維持されています。また、ミャンマー連邦共和国大使館やジブチ共和国大使館、セルビア共和国大使館などの外壁の美しさも一見の価値ありです。
■2: ゆったりとした静かなエリア
交通の便はよいですが、最寄り駅から少し離れた場所にあるので、とても静かで自然豊か。御殿山にある複合施設で、インターナショナルホテル「東京マリオットホテル」、ランドマークとなっているオフィスビルの「御殿山トラストタワー」、高級レジデンス「御殿山トラストコート」などが集まっている『御殿山トラストシティ』にも、高級感溢れるゆったりとした時間が流れています。ここには、日本庭園もあり周辺住民の癒しスポットとなっています。
■3:
品川区の教育環境
品川区は、2000年度に「プラン21」という教育改革を打ち出しました。区立学校教育要項に基づいて、9年間の小中一貫教育が行われています。9年間の学校生活全体を見て、整合性の取れた教育方針のもとで教育を行おうというものです。1年生からの「英語科」や「市民科」など、区独自の教科も取り入れています。そのため、品川区には特色をもった小学校が多くあります。御殿山には 難関中学校にも合格者を多数輩出しているという御殿山小学校があります。
御殿山付近は、古くから交通の要となるエリアでした。そして現在でも品川駅周辺にはたくさんの路線が通り、交通の便は抜群によい場所です。その近くにありながら、とても静かでおだやかな空気が流れているのが御殿山の魅力。子育て支援や教育にも力を入れている品川区はとても生活しやすいエリアだと感じます。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- AC
- WRITING :
- 柳堀栄子