「披露」は「かぶりつゆ」ではありません!とっさに正しく読めますか?

明日・10月8日から、東洋の古来からの暦(こよみ)・二十四節気では「寒露(かんろ)」に入ります。晩秋の前半の節気で、「野草に冷たい露がつく頃」を意味します。明日から10月23日ごろまでは、おたよりの文章の時候のごあいさつに「寒露の候」と添えるのもすてきですよ。本日は「寒露」の「露」という字の入った日本語クイズをお送りします。

まずは、意外と読み方に迷う方の多い熟語からまいりましょう。

【問題1】「披露」ってなんと読む?

「披露」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「手紙・文書などを開いて人に見せること」「広く告げ知らせること」「報告すること」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「今日は秘伝のレシピを披露いたしますよ!」

大変よく使用する言葉ですが、とっさに読み方がわからなくなる方もいらっしゃる言葉です。読み仮名3文字です。
大変よく使用する言葉ですが、とっさに読み方がわからなくなる方もいらっしゃる言葉です。読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 披露(ひろう)です。

「露」という字の音読みには「ロ」だけでなく「ロウ」もございます。
「露」という字の音読みには「ロ」だけでなく「ロウ」もございます。

結婚式の「披露宴(ひろうえん)」などの「披露(ひろう)」です。大変ポピュラーな言葉ですが、「披露」という表記を単体で目にすると「つゆ?」「“披”ってどう読む字かしら?」などと迷う方が意外といらっしゃるようで、インターネットの検索候補に「披露 読み方」と上がることもございます。

「披」「露」ともに常用漢字ですが、「披」という字の常用漢字としての読み方は、音読みの「披(ヒ)」のみで、意味をイメージさせる訓読みが入っていないため、字の意味を把握できない方も多く、「露」という字は「つゆ」というイメージが強い事から、「披露」の読み方に迷ってしまう…という現象が起きるようです。ちなみに「披」は訓読みで「披く(ひらく)」と読み、「露」の訓読みには「露れる(あらわれる)」がございます。また、「露」の音読みは「ロ」だけではなく「ロウ」もございます。「広く告げ知らせる」などの意味を持つ「披露(ひろう)」という言葉とかけ離れた表記ではないわけです。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「露頭」ってなんと読む?

「露頭」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「かぶりものをつけず、頭をむき出しにしていること」「岩石・地層・鉱床などが地表に露出している部分」などの意味を持つ言葉です。

<使用例>

「明日は気温が下がるようだから、お年寄りの外出は、露頭は避けたほうが良さそうよ」

読み仮名3文字です。
読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 露頭(ろとう) です。

こちらも「露れる(あらわれる)」という意味がはまる熟語です。

「露頭(ろとう)」という言葉、耳慣れないかもしれませんが、「むきだしの頭」のフォーマルな表現として覚えておくと良さそうです。「路頭(ろとう)に迷う」の「ろとう」とは別の言葉ですので、ご注意ください。

*** 

本日は、10月8日からの二十四節気「寒露」にちなんで、「露」という字の入った日本語から、 

・披露(ひろう)

・露頭(ろとう)

などの読み方についておさらいいたしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/国立天文台ウェブサイト
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ILLUSTRATION :
小出 真朱