煮込みハンバーグの決め手、プクプク亭のデミグラスソース

煮込み途中の2日目のデミグラスソース。じっくり時間をかけて旨みを引き出していく

グツグツと熱いデミグラスソース、ぷっくりとふくらんだハンバーグからあふれ出る肉汁。冬にはやはり、ジューシーな煮込みハンバーグだ。

わざわざここに食べに来るファンが多いというプクプク亭の「特製ハンバーグ」。 30年前、「冷めても美味しいミソカツ弁当」をメインとしたお弁当屋さんから始めたところ、またたく間にミソカツが人気に。それから本格的な洋食店を始め、新たな看板メニューをつくろうと決意し、この特製ハンバーグを考案したそうだ。

1年近く試行錯誤し、7:3の国産合挽き肉に牛タンを入れるスタイルにたどり着いたという。硬めの食感の牛タンを混ぜることで、しっとりと柔らかいだけでなく、肉感のある独特の歯ごたえが生まれた。

「うちのハンバーグの仕上がりを左右するのはデミグラスソースですね」と話す舟橋シェフ。プクプク亭のデミグラスソースは、4日間かけて丁寧につくられるそうだ。

10キロもの牛スジ、玉ねぎ、ニンジン、セロリなど大量の野菜、赤ワイン、ホールトマトを大鍋に入れて丸1日煮込む。2日目は1日目の具材を取り出して濾し、1日目と同量の新しい具材と入れ替えてさらに丸2日間煮込んだ後、また具材を取り出して濾し、このブイヨンに赤ワインとトマトベースなどを加えて仕上げの煮込みを行う。

これだけの工程を経てつくられる洋食店の味は、家庭でつくるよりもはるかに深い味わいになる。「大鍋で大量の具材を使うと、やっぱり味の出方は違いますよ」と舟橋シェフ。じっくりと時間をかけて具材の旨味を凝縮させることで、プクプク亭の優しく甘いデミグラスソースが出来上がるのだ。

煮込みハンバーグの醍醐味は、なんと言っても皿ごと火にかけられてさらにコクが増したデミグラスソースだ。このソースが蓋となり、食べ終わるまでずっと余熱が続くため、ハンバーグに閉じ込められた肉汁が少しずつソースに溶け込んでいく。

料理と人から伝わる、昔ながらの温かさ

アツアツ、とろとろ『煮込みハンバーグ』(温泉卵のせ)プクプク亭特製のデミソースで煮込んだ、やわらかハンバーグにとろとろの温泉卵を絡めていただく逸品です。

つけ合わせの野菜も冬に旬を迎え、一層味がよくなる。身がしまり味が濃くなるニンジンのグラッセ、冬に栄養価が高くなるほうれん草、ビタミン補給ができるジャガイモ。もちろん、デミグラスソースとの相性も抜群だ。トロトロの温泉卵も割って、たっぷりと絡めていただこう。

「お客さんも私を見て元気をもらえる、なぁんて言ってくれるんですよ」と声のする方を見ると、御年80才という舟橋シェフのお姉さん。おっとりと柔らかな物腰で、いつも笑顔で出迎えてくれるプクプク亭の名物女将だ。

「プクプク亭は味も人もいい」そう言われる理由は、舟橋シェフをはじめ、シェフのお姉さんと奥さんから伝わってくる「包まれるような温かい雰囲気」にある。

昔ながらの洋食メニューと、新規客も常連客も同じように受け入れるおもてなし。お店を出るころには、心の奥のほうからほっこりと温かくなっているはずだ。

■お問い合わせ
店名:洋食 プクプク亭
TEL:045-564-0227
アクセス:東急東横線 日吉駅 徒歩1分
営業時間:
【火~日・祝・祝前】ランチ 11:30~15:00 (L.O.14:30)
【日・祝・祝前】ディナー 17:00~21:15 (L.O.20:45)
【火~土】ディナー 17:00~21:30 (L.O.21:00)
月曜定休日、毎週月曜、第二火曜、第四火曜がお休みです

PROFILE
舟橋 斎(ふなはし・ひとし)
(洋食界での伝説的な料理人、荒田勇作さんを師匠にもつプクプク亭の舟橋シェフ。ニューグランドホテルで下積みをし、30年前、冷めても美味しい『ミソカツ弁当』をつくり始めました。そのミソカツ弁当が大評判となり、本格的に洋食店をオープンすることに。今ではハンバーグを目当てに、遠くからファンが足を運ぶお店になりました。「お店を出る時、お客さんが笑顔で出ていってほしい」という思いで料理をつくっています。

記事元:ヒトサラ https://hitosara.com/dish/06hamburgsteak.html

この記事の執筆者
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PHOTO :
永友 啓美
RECONSTRUCT :
MEN'S Precious編集部