【俳優・賀来賢人さんインタビューVol.3】「本当にやりたいことだけをやって、休みの日はいい時間の使い方ができるような、そんな大人になりたいです」

賀来賢人さん

俳優

（かく・けんと）1989年、東京都出身。2007年に映画『神童』で俳優デビュー。09年に『銀色の雨』で映画初主演。19年の映画『ライオン・キング』のシンバ役で吹き替え主演を務める。連続テレビ小説『花子とアン』（14年／NHK）、大河ドラマ『花燃ゆ』（15年／NHK）、『今日から俺は!!』（18年／日本テレビ）など、テレビドラマにも多数出演。20年にはエランドール新人賞を受賞する。2022年9月に約16年間所属した事務所から独立。2023年は映画『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』（東宝）、『金の国水の国』（ワーナー・ブラザース映画）が公開予定。2024年配信予定のドラマ『忍びの家 House of Ninjas』（Netflix）では原案、企画、主演を務める。

先のことはわからないけれど、今すごく“攻め”の気持ちがあるんですよ(賀来賢人さん）

――インタビュー２回目では、賀来さんの役者としての思いも伺いました。2022年は約16年間所属した事務所を独立されましたが、ぜひ、これからのビジョンを教えてください。

「いつでも難しいほうの道を選ぶ」という、僕自身にも刺さったこの映画の中のセリフではないですが、たとえば何か作品をプロデュースするなど、今まで自分がやってはいけないのではないかと自分でストッパーをかけていた領域のこともやっていかなきゃだめだなと思っています。

今、2024年の公開に向けて、Netflixで配信予定のオリジナル作品を制作しているんです。現場での僕の立ち位置は、肩書きをつけるならエグゼクティブ・プロデューサーのようなイメージですね。原案、企画、プロデュースと、主演も務めています。会社を辞めて、本当に自分のやりたいことだけをやろうという気持ちになっているので、今ものすごく“攻め”の気持ちがあるんですよ。失うものはもうあまりないみたいな感じですね。先のことはわからないですけれど、今も作品を制作する中で“いいことしかない”と感じています。作品をゼロからつくるということもそうですし、制作過程を最初から見るということもずっとやりたかったことなので。監督も、本を書くことも、これからは興味のあることはもう全部やってやろうと思っています。

監督も、本を書くことも、これからは興味のあることはもう全部やってやろうと思っています。（賀来賢人さん）

――ズバリ、2023年はどのような一年にしていきたいですか？

いくつか作品は決まってるので、いかにいい休みだったり、いい趣味の時間の使い方をするかということは考えたいなと思っていますね。やっぱりこう、働きづめの日々にはしたくないので。空いている時間をどう有意義に使うのかということを考えるのも楽しみにしています。自分の身になることだったり、身にならないことだったり、ただただひたすらぼーっとする時間でもいい。そんな時間がちゃんとつくれるような大人になりたいですね。

――以前、30代の抱負を語られていた動画では、キャンプや焚き火をしたいということもおっしゃっていました。

実は、焚き火はけっこうやっています。でも実際にやってみて、キャンプのほうは自分には合ってないのかなとこの前感じました。炎を静かに見つめながら自然の中で時間を過ごす焚き火は好きなのですが、いろんなものを準備して持って行って、組み立てて撤収するキャンプは、そんなに好きじゃなかったことがわかったんです（笑）。

ほかには、英語の勉強や運動なども始めてみました。最近TikTokも見るようにしているんですよ。時代に乗り遅れないように（笑）。詳しいことは僕もよくわかっていないので、今は人におすすめされたものを見ているだけですが、それでももうついていけていない。エンターテインメント業界にいるのに感性が若い子と違いすぎたり、知らないといけないのに知らないのはヤバイということで、今ちょっとだけ焦ってます（笑）。

最近TikTokも見るようにしているんですよ。時代に乗り遅れないように（笑）。(賀来賢人さん)

――TikTokに焦りを感じている賀来さん、なにか意外で新鮮です。最後に大人世代に向けて、映画『金の国水の国』のアピールをお願いします。

美術や作画などのクリエイターチームが細部までこだわりぬいた絵がきれいで映像が美しいところ、オーケストラを使ったり、民族音楽なども取り入れた映像音楽が本当に素晴らしいということはまずお伝えしたいですね。そして映画を見たあとにすごく充実感や満足感を得られる作品になっていると思います。テーマの軸もとてもしっかりしていて、物語の対立構造の軸が政治的なものだったり歴史的な背景だったりと、大人も楽しめるテーマも入っています。映画が終わってから、一緒に観た方とあれこれ話して盛り上がることもできそうです。

でも、僕は何の情報もなしに、何も考えずに劇場に行っていただいて、この２時間ちょっとを劇場体験として満喫してほしいなという気持ちがあります。大人の方こそ気楽に見ていただけたらと思っています。ぜひ気軽に足を運んでみてください。

賀来賢人さんと浜辺美波さんがＷ主演する、映画『金の国水の国』は本日公開！ぜひ劇場に足を運んでみてくださいね。

■人気漫画が原作！映画『金の国水の国』１月27日公開

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■あらすじ：100年断絶している2つの国。＜金の国＞の誰からも相手にされないおっとり王女サーラと＜水の国＞の家族思いの貧しい建築士ナランバヤル。敵国同士の身でありながら、国の思惑に巻き込まれ“偽りの夫婦”を演じることに。深刻な水不足によるサーラの未来を案じたナランバヤルは、戦争寸前の2つの国に国交を開かせようと決意する。お互いの想いを胸に秘めながら、真実を言い出せない不器用な2人の＜やさしい嘘＞は、国の未来を変えるのか――。

■原作：岩本ナオ「金の国水の国」(小学館フラワーコミックスαスペシャル刊)
■声の出演：賀来賢人、浜辺美波、戸田恵子、神谷浩史、茶風林、てらそままさき、銀河万丈、木村昴、丸山壮史、沢城みゆき
■監督：渡邉こと乃
■脚本：坪田文
■音楽：Evan Call
■テーマ曲（劇中歌）：「優しい予感」「Brand New World」「Love Birds」　Vocal:琴音(ビクターエンタテインメント)
■アニメーション制作：マッドハウス
■配給：ワーナー・ブラザース映画
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映画『金の国水の国』公式サイト