大人の女性の感性を刺激するグレー色の服は、色と素材を繊細に重ねることで、その着こなしの魅力を最大限に高められるカラー。具体的に、どの色との組み合わせがいいのか? 実は、グレージュ(グレージュ=グレーとベージュの中間カラー)の配色アプローチは、2パターンあります。

それは、上品さが際立つ“なじませ配色”と、快活に映える“コントラスト配色”。

今回は、前者のなじませ配色のほうで、ファーやカシミヤなど温もりのある贅沢素材を生かした、冬らしいグレーの着こなし方を8つご紹介します。

■「なじませ配色」とは、色の調和で奥行きを演出できる組み合わせのこと

まず、なじませ配色とは何か? 水彩画のようなイメージで繊細に色を溶け込ませるような組み合わせを指します。みずみずしい大人の存在感が際立つ配色テクニックです。これにより、グレーが醸し出す上品さそのものをまとう、女性らしいデリケートな着映えに。洗練を極めるワントーンを基本に、ピンクやイエローのくすみニュアンスを含んだ、ペールトーンを重ねる進化した色合わせもあるので、ぜひ取り入れてみてください。

■初心者が知っておきたい「なじませ配色」2つの基本ルール

(1)淡色を重ね、表情豊かな素材選びでメリハリをつける

アラン編みニットや縮毛のチベットラムファーなどの立体感のあるメリハリ素材

なじませ配色は上質な風合いと、着こなしに立体感をもたらすリッチな素材選びが重要です。旬の素材や色を積極的に取り入れてアップデートしましょう。

(2)仕上げの小物までグレーの世界を構成する

仕上げの小物(■1のバッグや靴と同じ)

また、なじませが信条の配色なので、仕上げの小物使いにいたるまで、手を抜かずに繊細な色調を重ねることが成功へとつながります。というわけで次からは、「なじませ配色」の実際のスタイリングを8コーデ、見ていきましょう。

■1:グレー×リッチホワイト

ジレ¥53,000(ビームス ウィメン 渋谷〈シン〉)、アバティのニット¥46,000・ボリオリのパンツ¥50,000(コロネット)、サングラス¥29,000(ケリング アイウエア ジャパン〈サンローラン〉)、リング¥300,000・バングル¥1,180,000・ブレスレット¥1,550,000(髙會堂六本木〈フェデリーコ・ブチェラッティ〉)、バッグ¥140,000(バリー 銀座店)、靴¥67,000(JIMMY CHOO)

なじませ配色のひとつめは、グレージュの艶やかなチベットラムファーのジレを主役に、気品漂うハイトーン・グラデーションで洒脱に仕上げたきれいめカジュアル。全身から品のよさがあふれるグレージュ~オフ白の王道グラデーション配色となっています。イエローゴールドのジュエリーで華やかなボリューム感を演出していて、フランネル素材のマニッシュパンツで、色と素材の温かみをつなげているところがポイントです。

■2:グレー×ミルキーホワイト

カーディガン¥499,000・プルオーバー¥199,000・パンツ¥109,000(三喜商事〈アニオナ〉)、ピアス¥57,000・ペンダント¥99,000・カフ¥127,000(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク)、バッグ¥86,000(エイケイエイ トウキョウ〈アルカンターラ®〉)

続いては、ミンクファーをあしらったスリーブレスカーディガンと、編み地を変えたプルオーバーのカシミヤニットのセットアップのコーディネート。共に素材のリッチ感と、重ね着による華やかな量感を備えた優秀アイテムです。このようなマチュアな感性を映し出す配色の繊細な妙技こそ、グレー系カジュアルの真骨頂。ラグジュアリー素材のセットアップアイテムを効果的に装う、羨望スタイルです。ミルキーホワイトのパンツをなじませるだけで奥行きが生まれ、豊かで心地のいい装いになります。

■3:グレー×ミディアムグレー

ニット¥65,000(VINCE 表参道店)、ジレ¥190,000(ADORE)、パンツ¥33,000(デザインワークス コンセプトストア青山店〈デザインワークス〉)、ピアス¥410,000・リング¥390,000(マルコ・ビチェゴジャパン)、バッグ¥236,000(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン)、靴¥20,000(ハイブリッジ ショーケース 六本木店〈Amb〉)

これは、グレイッシュな色が導く、知的な落ち着きを宿したワントーンの凛々しい美しさが表現できる配色です。ゆるやかな着心地のグレージュのカシミヤタートルニットに、カシミヤファーを前身ごろに用いたミディアムグレーのロングジレを重ねることで、グレージュだけが醸し出せる幸福感に包まれるような、豊かでたおやかなラグジュアリーに。後ろ身ごろはグレージュのウール混地だから、自然になじむうえ、すっきりとした佇たたずまいになります。

■4:グレー×ライトブルー

ニット¥44,000(yoshie inaba)、コート¥86,000(wb)、デニム¥19,800(showroom SESSION〈サージ〉)、ストール¥27,500(サーキュレーション〈ミーアンドカシミヤ〉)、ピアス¥16,000・ネックレス¥90,000(チェルキ〈ミッレ〉)、バッグ¥132,000(J&M デヴィッドソン 青山店)

4つめは、ライトウォッシュのブルーデニムを使ったなじませ配色で着こなす新しい表情のグレージュ・カジュアル。グレージュにデニムのライトブルーをなじませる新発想の配色は、女性をいきいきさせてくれます。カジュアルに外しながらも都会的に魅せる配色なので、新しいコーデが可能に。モヘア混ニットのシャイニーなラメ感や、コートのアルパカシャギーの温かみのある素材を重ねて、質感でメリハリをつくることが成功の鍵です。

■5:グレー×ソフトグレー

ニット¥52,000(yoshie inaba)、ブルゾン¥250,000(showroomSESSION〈カール ドノヒュー〉)、パンツ¥92,000(アクリスジャパン〈アクリス〉)、ピアス¥125,000・リング¥68,000(ザ・ショーケース GINZA SIX 店〈テンサウザンドシングス〉)、バッグ¥159,000(J&M デヴィッドソン 青山店)、靴¥141,000[オーダー価格](J.M.WESTON 青山店)

この組み合わせは、多彩な素材感のソフトグレーがグレージュをセンスアップしてくれます。主役は、モヘア混のオフタートルニット。このローゲージニットの優しげなグレーに、明るめのグレーをなじませながらちりばめた着こなしです。ムートンブルゾンの艶やかなファーやパテントローファーの光沢、シルバー小物で緩急をつけるのがポイントとなっています。

■6:グレー×オペークホワイト

エキップモンのニット¥39,000・カレント エリオットのパンツ¥27,000(サザビーリーグ)、コート¥160,000(ebure)、ペンダント¥105,000・リング¥105,000(ミミ GINZA SIX 店) バッグ¥150,000(JIMMY CHOO)、靴¥62,000(リエート〈サントーニ〉)

オペークホワイトのコートは、グレージュの洗練されたニュアンスをさらに高めてくれます。主役は、メランジュ調のカジュアルニット。このニットからニュアンスホワイトをコートにつなげて、全身の明度をアップします。アルパカウールのシャギー生地で仕立てたオーバーサイズシルエットのコートで旬の空気感をまとえば、着映え力満点の着こなしに。足元は軽快な白のレザースニーカーをプラスすると、清潔感漂うスポーティさが出ます。

■7:グレー×テンダーイエロー

ジレ¥120,000(ウィム ガゼット 青山店〈アンノウン〉)、ニット¥54,000(VINCE 表参道店)、パンツ¥33,000(ストラスブルゴ〈アリクアム〉)、ストール¥44,000(ボーダレス〈ベグ アンド コー〉)、ピアス¥98,000・リング¥215,000(showroomSESSION〈マリハ〉)、時計¥2,550,000(ヴァシュロン・コンスタンタン)、バッグ¥249,000(ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン)、靴¥22,000(ハイブリッジ インターナショナル〈ファビオ ルスコーニ〉)

まろやかなくすみイエローは、グレージュの温かみを後押ししてくれます。主役は、ラムファーのロングジレ。このカジュアルなカーリーヘアのムートンジレは、深みのあるグレージュなので1枚で大人っぽい雰囲気に変身します。

■8:グレー×オリーブカーキ

スカート¥25,000(ウィム ガゼット 青山店〈ウィム ガゼット〉)、ニット¥22,000(スリードッツ青山店)、コート¥130,000(J&M デヴィッドソン 青山店)、リング¥185,000(ストラスブルゴ〈ハム〉)、バッグ¥325,000(ヴァレクストラ・ジャパン)、靴¥24,000(ファビオ ルスコーニ 六本木店)

最後はドライなオリーブカーキ。このカーキは、グレージュをシックに昇華してくれます。主役は、アコーディオンプリーツのミモレ丈スカート。スカートがつくる流行のシルエットも、配色美で魅せるグレージュなら若い世代とは一線を画す装いに。アンゴラ混のラメニットを同系色でそろえつつ、コートでオリーブカーキを投入して変化に富んだ洗練配色を堪能できます。

 

どれも配色美が光る、鮮度の高いカジュアルスタイル。これまでにない新発想の色合わせも取り入れて表現の幅がさらに広がったグレーで、真冬のラグジュアリーな洗練を独り占めしてみませんか?

PHOTO :
熊澤 透(人物)、宗髙聡子(パイルドライバー/静物)
STYLIST :
白井艶美
HAIR MAKE :
重見幸江(gem)
MODEL :
生方ななえ、渡辺佳子
EDIT :
下村葉月、小林桐子(Precious本誌)
COOPERATION :
IVY PLACE