服地ブランド「ドーメル」の歴史は、1842年に遡る。英国から毛織物を輸入し、フランス国内で販売する生地商(マーチャント)として創業した。英国伝統のスタイルにパリの芸術的な感性を織り交ぜた服地づくりがブランドの礎だ。それゆえ、これまでにドーメルからは、革新的な服地が、数多生まれている。

傑作の服地で仕立てるツヤのある2大スーツ

現代のドーメルを代表する、極上服地!

『トニック 2000』は、1957年に誕生した『トニック』をウール70%×モヘア30%の構成に変え、1mあたりの目付け370gから325gに軽量化した。一方、『アイコニック ファンシー ナノ』は、1mあたりの目付け200gと250gの服地を用意し、ストレッチ感のある軽やかさが魅力だ。汚れがつきにくく、はっ水性を備えたナノ加工でモダンに仕上げた。
『トニック 2000』は、1957年に誕生した『トニック』をウール70%×モヘア30%の構成に変え、1mあたりの目付け370gから325gに軽量化した。一方、『アイコニック ファンシー ナノ』は、1mあたりの目付け200gと250gの服地を用意し、ストレッチ感のある軽やかさが魅力だ。汚れがつきにくく、はっ水性を備えたナノ加工でモダンに仕上げた。

そのひとつが、1957年に誕生した『トニック』。当時、困難な服地づくりとされていた、ウールとモヘアの交織素材を開発した。完成したときにジン・トニックで祝杯を上げたところから、『トニック』と命名された、洒落た話が残る。

また、近年のドーメルにおいて、アイコンとなる服地が『アイコニック』だ。最高級のオーストラリアンウールのみを使い、ストライプなどの柄をデザインした、スーパー120sのしなやかなウール服地である。その『アイコニック』にナノ加工を施した服地が、昨年デビューした『アイコニック ファンシー ナノ』。汚れにくく、はっ水性も備えた、より現代的な服地をつくりだした。

ドーメルの生地で仕立てたスーツ

左/フィッシュマウスという、魚の口に似たラペルをデザインし、チェンジポケット付きのスラントポケットで、クラシックで芸術的な雰囲気を漂わす『パリ』ラインのスーツ。ポケットのフラップを丸くカットするなど、しなやかなパリのスタイルを演出する。パンツは、ベルトレスでもベルトループ付きのデザインでもオーダー可能。選んだ服地は『アイコニック ファンシー ナノ』。軽くツヤのある素材が、スリーピースをより色っぽく演出する。スーツ¥253,000~(オーダー価格)・シャツ¥33,000~(オーダー価格)・タイ¥16,000・チーフ¥9,000(ドーメル青山店)
右/ボタン位置を低く設定し、Vゾーンを深くしてエレガントなスタイルを演出するシングル2ボタン。ややコンケーブした肩のラインや少し細身のラペルによって、フレンチの香りが漂う色気のある雰囲気だ。胸のヴォリューム感を適度に抑え、着丈を少し短めにしたバランスが、軽快かつコンパクトな印象をも与える。スーツに選んだ服地は『トニック 2000』。ツヤがあり、しっかりと打ち込んだ爽やかな感触の服地は、絶妙にマッチする。スーツ¥248,000~(オーダー価格)・シャツ¥33,000~(オーダー価格)・タイ¥16,000・チーフ¥8,000(ドーメル青山店)
左/フィッシュマウスという、魚の口に似たラペルをデザインし、チェンジポケット付きのスラントポケットで、クラシックで芸術的な雰囲気を漂わす『パリ』ラインのスーツ。ポケットのフラップを丸くカットするなど、しなやかなパリのスタイルを演出する。パンツは、ベルトレスでもベルトループ付きのデザインでもオーダー可能。選んだ服地は『アイコニック ファンシー ナノ』。軽くツヤのある素材が、スリーピースをより色っぽく演出する。スーツ¥253,000~(オーダー価格)・シャツ¥33,000~(オーダー価格)・タイ¥16,000・チーフ¥9,000(ドーメル青山店)
右/ボタン位置を低く設定し、Vゾーンを深くしてエレガントなスタイルを演出するシングル2ボタン。ややコンケーブした肩のラインや少し細身のラペルによって、フレンチの香りが漂う色気のある雰囲気だ。胸のヴォリューム感を適度に抑え、着丈を少し短めにしたバランスが、軽快かつコンパクトな印象をも与える。スーツに選んだ服地は『トニック 2000』。ツヤがあり、しっかりと打ち込んだ爽やかな感触の服地は、絶妙にマッチする。スーツ¥248,000~(オーダー価格)・シャツ¥33,000~(オーダー価格)・タイ¥16,000・チーフ¥8,000(ドーメル青山店)

抜群のアイディアで伝説的な服地を生み出すドーメルは、今では英国・ヨークシャーに機元を持つ。ドーメルの独創的な服地で、ツヤのあるオリジナルモデルのスーツを仕立てられるようになった。オーダーメイドで楽しめる、『オスカー』や『パリ』ラインのスーツは、まさにブランドの矜持が宿る一着だ。

この記事の執筆者
TEXT :
矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
BY :
MEN'S Precious2017年春号 パリの色気が漂うドーメルの優美なるスーツ
ヴィットリオ矢部のニックネームを持つ本誌エグゼクティブファッションエディター矢部克已。ファション、グルメ、アートなどすべてに精通する当代きってのイタリア快楽主義者。イタリア在住の経験を生かし、現地の工房やテーラー取材をはじめ、大学でイタリアファッションの講師を勤めるなど活躍は多岐にわたる。 “ヴィスコンティ”のペンを愛用。Twitterでは毎年開催されるピッティ・ウォモのレポートを配信。合わせてチェックされたし!
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クレジット :
撮影/小池紀行(パイルドライバー) スタイリスト/武内雅英(code)  構成・文/矢部克已(UFFIZI MEDIA)
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