目黒区目黒。JR目黒駅は隣の恵比寿駅や五反田駅に比べると、少し大人しい印象があるかもしれない。しかし西口を出たところにある権之助坂界隈は、様々な飲食店や遊興施設が並び、昼も夜も賑やかだ。
スナック好き美女が懇意にする隠れ家へ
その権之助坂を大鳥神社方面に向かって下っていく。街に溶け込む雑居ビルの階段を下り、地下に至るとレトロなフォントで書かれた『プライベート』の看板が現れる。
扉を開くと手前のとまり木は8席、14〜15人ほどが座れるテーブルが見える。淡いピンクを基調にしたインテリアや間接照明の控えめな灯りが、温かな雰囲気を醸し出す。
早速、今宵の美女である白野さんと、白州のハイボールで乾杯といこう。
白野さんがこの店に訪れるようになったのは、上司に連れられてきたのがきっかけだそうだ。
「上司をはじめ、周囲にスナック好きが多くて。その影響で、私も友人との夕食帰りにふらりとスナックに行くようになりました。ここは会社の同僚とよく遊びに来ます」
勝手知ったる仲のせいか、須美子ママはささっとドリンクを用意し、グラスが空けば新たな1杯を出す。この、あうんの呼吸が心地いい。
47年の歴史を感じさせるインテリア
「昭和っぽさのあるインテリアだから落ち着くんです」と白野さんの言葉に従い、改めて内装を見渡す。47年前、この地にオープンして以来、3〜4度インテリアを変えているそうだが、クラシックな雰囲気は横溢している。
什器にも味がある。
カウンターの中には今も現役のボタン式ピンク電話があり、懐かしさに襲われる。
ただ時を刻んでいるだけではない。テーブルに飾られた大きなユリの花や須美子ママが好きだというチョウのモチーフが飾られ、この細やかな気遣いが店に息吹を与えている。
程よく整えられていて、須美子ママの温もりが伝わってくる。初めて訪れたとしても白野さんが言うとおり、落ち着いて長居してしまう魔力を持っている。
後編では、白野さんがこの店に通う理由を探っていく。
【プライベート】
問い合わせ先
- プライベート TEL:03-3493-8174
- 住所/東京都目黒区目黒1-5-19 B1F
営業時間/21:00〜28:00頃
定休日/土・日・祝日
メニュー/カバーチャージ¥3,000(おつまみ、氷、カラオケ代含む)瓶ビール・ハイボール・焼酎ショット¥600〜、ボトルウイスキー¥5,500、焼酎ボトル¥4,500〜
※営業時間などの詳細は、HPなどでご確認ください。
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- TEXT :
- 津島千佳 ライター・エディター
- PHOTO :
- 小倉雄一郎