「諄ろ」ってなんと読む?ええ!「諄い」と同じ字なの⁉
明日・4月24日は、『しぶしの日』という記念日です。これは2006(平成18)年に、鹿児島県内の松山町、志布志町、有明町の合併により誕生した志布志(しぶし)市が制定した記念日で、424(しぶし)の語呂合わせです。新たに生まれた志布志市には「志布志市志布志町志布志 」などの地名も誕生したことから、珍地名スポットとしても注目されているようです。
さて、「志布志」という地名は、上から読んでも下から読んでも同じになる「回文」になっています。これにちなんで、本日の1問目は「回」という字に関連する日本語クイズからお送りします。
【問題1】「諄い」ってなんと読む?
「諄い」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「回り諄い」という言い回しがございます。
<使用例>
「回り諄い言い方をしないで、ストレートに好意を示したほうが、印象が良くなるんじゃない?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 諄い(くどい)です。
「諄い(くどい)」は、「あっさりしないでしつこい」「色彩や味などが濃厚である」という意味の言葉ですね。「回り諄い(まわりくどい)」は、「遠回しでわずらわしい」という意味です。どちらにしても、「そう言われたくない言葉」ですが…(笑)。これをふまえて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「諄ろ」ってなんと読む?
「諄ろ」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「親身。手厚い。丁寧」「親密なさま」などを意味する言葉です。
<使用例>
「贈答品とはいえ、ずいぶんと諄ろな包装だこと!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 諄ろ(ねんごろ)です。
「諄い(くどい)」は、「丁寧すぎてうっとおしい」という、対人関係に関してマイナスイメージの言葉ですが、「諄ろ(ねんごろ)」は「親身」かつ「丁寧」、対人関係が大変近しい状態を意味する言葉ですので、このふたつの読み方が同じ字に同居している、というのは、ちょっとおもしろい現象ですね。
とはいえ、例文のように、過剰包装などが「諄い(くどい)」ことを、あえて「諄ろ(ねんごろ)」な包装、と表現するようなシチュエーションもございます。ある意味、和を尊ぶ日本らしい言語文化かもしれません。
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本日は、4日24日『しぶしの日』のトリビアと、
・諄い(くどい)
・諄ろ(ねんごろ)
の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱