思い切り泣くなら、このドラマ&映画の名シーンを見逃すな!|ドラマ&映画好きの賢者が「涙のスイッチ」を熱血プレゼンします

小説家、アナウンサー、産婦人科医に経済学者など、さまざまなフィールドで活躍する著名人たちが、数あるドラマや映画のなかから一作品を厳選し、自分にとっての「涙のスイッチ」を熱く語ります! 

夫婦の絆、余命わずかな男の人生、不条理な社会に抗う人たち、最愛の人との別れ…。ひと言では言い表せない、複雑な大人ならではといった泣きのツボが満載です。

伊藤順子さん
フリーライター・翻訳家
(いとう じゅんこ)’90年に渡韓し、ソウルで翻訳・編集プロダクションを運営。著書に『韓国 現地からの報告』ほか多数。最新刊『韓国カルチャー 隣人の素顔と現在』が発売中。「40代の青春ドラマ『賢い医師生活』も号泣必至でおすすめです!」

フリーライター・翻訳家の伊藤順子さんの “涙のスイッチ”|韓国ドラマ『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』

ドラマ『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』イラスト
 

社会に疲弊した人間たちの描写が秀逸!大人の成長物語に自分を重ねて号泣

「韓国で昔から大切にされてきた “大人とはこうあるべき” という価値観を改めて考えさせられるドラマで、終盤はほぼ泣いている状態に。主演のドンフンとジアン以外にも、脇を固める登場人物の人生が丁寧に描かれていて、何度見返しても味わい深い作品。どの人間関係にハマるかで泣けるポイントは違ってきますが、私はドンフンの同級生で飲み屋の女店主、ジョンヒの人生に泣けてしまいました。

昔の恋人ギョムドクが出家して僧侶になったことで別れることに。すごく韓国的だなと思うのですが、実は世俗社会に疑問をもって若くして仏門に入る人がけっこういるのです。ギョムドクはドンフンとも親友同士で、お互いに切磋琢磨して勉強に励んだ仲。ところが、親の期待に背いて、家族や親友、恋人を捨てて出家してしまうなんて、残された人間は誰かを恨むこともできません。そのやりきれなさを思うと胸が苦しくなって。20年もの間、心の奥で彼を想い続けてきたジョンヒの深い孤独を考えると、涙が止まらない。最後、ジョンヒとギョムドクの選んだ道はせつないものですが、一歩踏み出そうとする大人の成長物語に自分を重ねて、涙腺崩壊!」

【STORY】

ドラマ『マイ・ディア・ミスター  ~私のおじさん~』
(C)STUDIO DRAGON CORPORATION

建設会社で働くドンフン(イ・ソンギュン)は、会社での理不尽を受け流し、無味乾燥な毎日を送っていた。ある日、差出人不明の5000万ウォンの商品券を受け取って…。’18年、放送。/「U-NEXT」ほかで配信中

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ILLUSTRATION :
北住ユキ
EDIT&WRITING :
正木 爽・宮田典子・剣持亜弥(HATSU)、喜多容子(Precious)