「業苦」ってなんと読む?「ぎょうく」ではありません!
明日・6月27日は『起業を応援する日』です。国連の定めた『零細・中小企業デー』とも重なっており、「ふつうの人がフツーに起業」することを応援し、よりその人らしく生きていける社会を実現する…という目的を掲げて制定された記念日で、日付は「もっと自分らしい生き方、働き方に夢(6)中に(2)な(7)る」という語呂合わせの意味も込められています。
昨今、日本での働き方は、長く続いた終身雇用制を基準としたものから変化していますね。起業というと難しく感じる向きもございますが、企業が社員に副業を推奨するケースも登場しており、実は「起業」というキーワードは、以前よりも多くの人にとって身近になっているのかもしれません。国や自治体の関連機関による起業者向けの助成金制度などもいろいろと用意されているようです。ということで本日は「業」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「業突張」ってなんと読む?
「業突張」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「非常に欲張りで頑固なこと。強情で意地の強いこと。また、そのような人」という意味の言葉です。
<使用例>
「『花咲かじいさん』に出てくる業突張のじいさんって、最後、どうなったか覚えてる?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 業突張(ごうつくばり) です。
「強突張り」とも表記します。「ごうつくばり」は口語的な言葉ですが、なるほど、いかにも意地の強そうな表記ですね。ちなみに、例文に出てきた『花咲かじいさん』の隣家に住む「業突張(ごうつくばり)のじいさん」は、みずからの悪行を反省もせず、形だけ善良なじいさんをまねて何度も欲張ろうとしては失敗、その上、失敗のやつ当たりを繰り返し、最後は殿様の怒りを買い、とらえられてしまいます。…というところで2問目にまいりましょう。
【問題2】「業苦」ってなんと読む?
「業苦」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「自らの悪い行いの報いや、それによって受ける苦しみ」という意味の言葉です。
<ヒント>
「失敗の原因を業苦だなんて考えていると、成長できないわ! 具体的な反省点を挙げて前向きに改善するべきよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 業苦(ごうく) です。
地獄に落ちた人が責め苦として受ける火を「業火(ごうか)」と言うなど、「業(ゴウ)」という読み方をする場合は「自らの行いや生き方」に関連するネガティブなイメージを含むことが多いです。「業苦(ごうく)」も仏教語から来ており、正確には「前世の悪いおこないから受けるむくい」という意味です。時にはそうした、ややオカルティックな解釈や反省も必要かもしれませんが、「今」と「未来」を良くしていくためには、現実的な反省や努力が大切ですね。前を向いて、一日一日、頑張ってまいりましょう。
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本日は、6月27日『起業を応援する日』にちなんで、「業」という字の入った日本語から、
・業突張(ごうつくばり)
・業苦(ごうく)
の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/国連広報センターfacebook/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱