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プロフィール


 

名前:ビョルン・アンドレセン(Bjorn Andresen)
出身地:スウェーデン ストックホルム 
生年月日:1955年1月26日

スウェーデンのストックホルム出身のビョルン・アンドレセン。子役として活動をはじめ、1969年の映画『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー』に端役で出演し、スクリーンデビューを果たしました。

1971年、巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督に見いだされ、映画『ベニスに死す』の美少年タジオ役を演じたことで一躍スター俳優に。「世界で一番美しい少年」ともてはやされ、日本でも芸能活動をおこなうなど、多くのファンに愛されました。

一方、スターとなった過程で経験したさまざまな苦悩や自身の立ち位置に悩み、エンターテイメント界から距離を置いていた時期も。芸能界に復帰後は、母国スウェーデンを中心に俳優や音楽家として活動したほか、音楽教師として働いていた時期もありました。

2019年、世界的に大ヒットしたホラー映画『ミッドサマー』に老人役で出演し、大きな話題に。そして2021年、自身の半生を題材としたドキュメンタリー映画『世界で一番美しい少年』が公開され、再び注目の存在となりました。

映画では、壮絶な生い立ちから『ベニスに死す』でスターとなった後の人生、ビスコンティ監督に受けた扱いや日本での活動についてなどを赤裸々に告白。その内容は多くの映画ファンに衝撃を与えました。
ドキュメンタリー映画公開後も、いくつかの作品に出演。俳優として本格的な復活を期待されていたものの、2025年10月25日、癌のため死去。一世を風靡した名優の死に、哀悼の意が捧げられています。 

私生活では、1983年に詩人のスザンナ・ローマンと結婚。ふたりの子どもを授かったものの、長男を乳幼児突然死症候群で亡くすという悲劇に見舞われました。スザンナと離婚し、その後再び関係を戻したものの、破局。その後も何人かの女性と交際していたものの、結婚はせず独身のまま生涯を終えています。

「若いころ」「昔」の写真13選


まずは、ビョルン・アンドレセンの「若いころ」「昔」の写真をピックアップ。

1971年(16歳)

 

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』撮影中

左が、ルキノ・ヴィスコンティ。
左が、ルキノ・ヴィスコンティ。

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』撮影中

 

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』撮影中

左から、シルヴァーナ・マンガーノ、ビョルン・アンドレセン、ダーク・ボガード。
左から、シルヴァーナ・マンガーノ、ビョルン・アンドレセン、ダーク・ボガード。

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』撮影中

右は、シルヴァーナ・マンガーノ。
右は、シルヴァーナ・マンガーノ。

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』プロモーション ポートレイト

 

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』より

 

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』より

 

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』より

 

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』より

 

1971年(16歳)映画『ベニスに死す』より

左から、ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセン、シルヴァーナ・マンガーノ。
左から、ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセン、シルヴァーナ・マンガーノ。

1971年(16歳)カンヌにて

右はルキノ・ヴィスコンティ。

1971年(16歳)カンヌにて

左はルキノ・ヴィスコンティ。

「映画」代表作3選


ここからは、ビョルン・アンドレセンの代表出演「映画」をご紹介します。

『ベニスに死す』(1971年)

 

イタリア出身の巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督による作品。トーマス・マンの同名小説を映画化した作品で、ビョルン・アンドレセンは少年タジオ役を演じた。

あらすじ:静養のためにイタリアのベニスを訪れた老作曲家グスタフ・フォン・アッシェンバッハ(ダーク・ボガード)は、ポーランド貴族の少年タジオ(ビョルン・アンドレセン)に出会い、心を奪われる。圧倒的な美しさを持つタジオに会いたい一心で、ベニスを彷徨うグスタフ。コレラがまん延し始めていると知りながら、ベニスに留まることを決める。

『ミッドサマー』(2019年)

アリ・アスター監督のサイコホラー映画。主演は、フローレンス・ビュー。ビョルン・アンドレセンは、村の老人ダン役を演じた。

あらすじ:大学生のダニー(フローレンス・ビュー)、恋人のクリスチャン(ジャック・レイナー)、友人のジョシュ(ウィリアム・ジャクソン・ハーパー)とマーク(ウィル・ポールター)は、留学生に誘われてスウェーデンにあるホルガ村の夏至祭りに参加することになる。人里離れた村は一見のどかに見えたが、祭りの日が近づくと共に恐ろしい風習が明らかになっていく。

『世界で一番美しい少年』(2021年)

クリスティーナ・リンドストロム、クリスティアン・ペトリ監督。ビョルン・アンドレセンの半生に迫ったドキュメンタリー映画。

あらすじ:『ベニスに死す』への出演で、世界でいちばん美しい少年ともてはやされたビョルン・アンドレセン。世界中から注目を集め、特に日本では熱狂的な人気に。日本の文化にも大きな影響を及ぼしたビョルンは、50年近い月日を経て再び東京を訪れる。2019年の映画『ミッドサマー』の撮影現場でみせる姿や、日本での活動の詳細など、ビョルンの過去と現在、栄光と破滅を映し出していく…。

「妻/子ども」の話題


ビョルン・アンドレセンは、1983年に詩人のスザンナ・ロマンと結婚。ふたりの子どもを授かりましたが、生まれて間もない長男を乳幼児突然死症候群で亡くすという悲劇に見舞われました。その後、スザンナとも離婚。のちに復縁し、娘と共に家族3人で暮らしていた時期があったものの、再び関係を解消しています。

「近年」の写真3選


2021年に公開されたドキュメンタリー映画『世界で一番美しい少年』の公開にあたり、アトランティダ・マヨルカ映画祭に出席したビョルン・アンドレセン。近年、映画祭のような公の場に姿を現すことが少なかったことから、多くの映画ファンの注目を集めました。

2021年6月(66歳)アトランティダ・マヨルカ映画祭

 

2021年6月(66歳)アトランティダ・マヨルカ映画祭

 

2021年6月(66歳)アトランティダ・マヨルカ映画祭

 

「人生後半」の話題


2021年のドキュメンタリー映画公開をきっかけに、再びスポットライトを浴びることとなったビョルン・アンドレセン。

同年、テレビシリーズ『アガサ・クリスティー 名探偵ヤルセン』にオスカー役でレギュラー出演したほか、2022年にはスウェーデンの短編映画『Bilskådaren』に主演するなど、精力的な活動をおこなってきました。
再び俳優としての活躍が期待されていたものの、2025年10月25日、癌のために死去。波乱万丈の生涯を終えた名優に、世界中から哀悼の声が寄せられています。

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